8月18日(土)

◇3回戦
 3発13安打の大阪桐蔭、4年ぶり8強
済々黌(熊本)   2 = 010010000
大阪桐蔭      6 = 10030200×
【本塁打】
(大)沢田、森、田端
 1−1で迎えた4回裏、大阪桐蔭は1死から9番・沢田圭佑(3年)、1番・森友哉(2年)に連続本塁打が出ると、2死後には2番・水本弦(3年)、3番・田端良基(3年)、4番・安井洸貴(3年)の3連打で1点を追加し、この回3点を挙げた。済々黌は5回表、1死二塁から1番・松永薫平(3年)のタイムリーで1点を返した。しかし、6回裏、大阪桐蔭は2死から水本が三塁打で出塁すると、田端にも一発が出て、2点を追加。リードを4点に広げた。粘る済々黌は9回表、2本のヒットと死球で1死満塁と絶好のチャンスをつかんだ。しかし、ここはこの試合、先発を任された沢田が踏ん張る。代打・江島秀明(3年)をセンターフライに、最後は8番・中村謙太(3年)をレフトフライに打ち取った。春夏連覇を目指す大阪桐蔭は、優勝した2008年以来となる4年ぶりのベスト8進出を決めた。

 初回、初球先頭打者HRで先制!
光星学院(青森)    9 = 302000220
神村学園(鹿児島)   4 = 000012001
【本塁打】
(光)天久、北條、田村

 初回、光星学院が神村学園エースの柿沢貴裕(3年)の立ち上がりを攻めた。先頭の天久翔斗(3年)が初球、高めに甘く入ったストレートを振りぬき、レフトスタンドへ。先頭打者本塁打で先制した光星学院は、さらに1死一塁から4番・北條史也(3年)にも一発が出て、3点のリードを奪った。3回表には3番・田村龍弘(3年)が2ランを放ち、その差を5点に広げた。4回まで1安打に抑えられていた神村学園は5回裏、1死二、三塁からフィルダースチョイスで1点を返す。続く6回裏には1死一、三塁から4番・柿沢の犠牲フライで1点を追加。さらに2死一、二塁からは6番・永尾稜(3年)がチーム初となるタイムリーで3点目を挙げ、2点差に迫った。
 中盤、ランナーを出しながらも追加点が奪えなかった光星学院だったが、7回表、6番・大杉諒暢(3年)、7番・城間竜兵(3年)の連打で1点を挙げると、さらにこの回1点を追加する。8回表にも2点を挙げ、リードを広げた。神村学園も9回裏、集中打で1点を返したものの、反撃もここまでだった。3本塁打を含む13安打の猛攻を見せた光星学院が8強一番乗りを果たした。

 1年生岸が好リリーフで10年ぶり8強
新潟明訓        0 = 000000000
明徳義塾(高知)   4 = 00004000×

 ワンチャンスをモノにした明徳義塾が10年ぶりのベスト8進出を果たした。序盤、流れを引き寄せたのは新潟明訓だった。2回表、1死一、三塁と先制のチャンスをつかむ。しかし、8番・佐藤圭太(3年)の当たりは遊撃手の真正面へ。三塁ランナーが三本間で挟まれ、生還することができなかった。さらに9番・竹内薫平(2年)が四球で出塁し、2死満塁とするも1番・金子翔馬(3年)がライトフライに倒れ、ここも得点することができない。これが後に大きく響くことになる。
 4回まで新潟明訓のエース竹石智弥(3年)に2安打に抑えられていた明徳義塾打線が5回裏、得点のチャンスをつかむ。先頭の8番・西岡貴成(2年)がヒットで出塁すると、9番・宋コウ均(2年)が送りバントを決め、1死二塁とした。2死後、竹石の制球が乱れ始める。9番・今里征馬(3年)は死球、1番・逸崎友誠(2年)は四球で出塁し、2死ながら満塁とした。ここで2番・合田悟(3年)、3番・伊与田一起(3年)と立て続けに2点タイムリーが出た明徳義塾が4点を挙げた。投げては4回途中からリリーフした1年生の岸潤一郎が好投した。7回表、新潟明訓の攻撃中には雷雨で2時間以上中断したが、再開してからもリズムはまったく狂うことはなかった。結局、岸は明訓に1本のヒットも許さない快投で、チームの勝利に大きく貢献した。

 エース西、2試合連続完投
倉敷商(岡山)   5 = 101200001
秋田商       1 = 100000000
【本塁打】
(倉)藤井

 初回、両打線がエースの立ち上がりを攻めた。まずは倉敷商が1番・藤井勝利(3年)の先頭打者本塁打で先制した。しかし、その裏、秋田商も負けじと反撃する。1番・柳田一樹(3年)が二塁打を放つと、2番・大関匠太(3年)が送りバントを決めて二進する。2死後、4番・近藤卓也(3年)のタイムリーで試合を振り出しに戻した。
 3回表、倉敷商は2死後、死球と内野安打で一、二塁とすると、4番・道下功太(3年)のタイムリーで勝ち越した。さらに倉敷商は4回表には8番・片岡大幸(2年)、藤井にタイムリーが出て、その差を3点に広げた。投げてはエース西隆聖(3年)がランナーを出しても要所を締め、2回以降は秋田商に得点を許さなかった。特に圧巻だったのは6回裏。ここまで2安打と打たれていた近藤をアウトローのストレートで空振り三振に切って取ると、その後も5番・和田光平(3年)、6番・大友航生(3年)を三振に。終盤にも三振を奪った西は、10奪三振で2試合連続で完投勝利を収め、倉敷商は23年ぶりに準々決勝進出を決めた。