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(写真:トークショーでは大会アンバサダーの松木安太郎氏が司令塔役を担った<左>)

 17日、都内で2016Jリーグチャンピオンシップ(CS)出場クラブ合同会見が開かれた。浦和レッズMF柏木陽介、川崎フロンターレMF中村憲剛、鹿島アントラーズDF植田直通、Jリーグチェアマンの村井満が登壇した。CSは23日に準決勝(ノックアウト方式)、決勝は29日、12月3日(ホーム&アウェー方式)に行われる。

 

 会見冒頭で挨拶をした村井チェアマンは各クラブについてこう語った。

「鹿島はこの四半世紀の歴史の中で(国内3大大会で)17のタイトルを獲っているタイトルホルダー。J屈指の勝負強いクラブ。川崎FはJ屈指の破壊力のあるクラブでリーグ戦最多得点を記録している。シルバーコレクターと言われているが今回一番タイトルに近づいているタイミングで、風間八宏監督の5年間に及ぶ風間体制の集大成となるため、高いテンションで臨んでくる。そして浦和はリーグ戦においては最小失点と非常に手堅いチーム。そして今までになく非常に完成度が高い。どのクラブを見ても(甲乙つけ難く)私、個人としても楽しみにしている」

 

 来季、J1リーグが1シーズン制に戻るため、今年でCSは見納めとなる。年間勝ち点2位の川崎Fと年間勝ち点3位(ファーストステージ覇者)の鹿島が等々力で準決勝を行い、その勝者を年間勝ち点1位の浦和(セカンドステージ覇者)が決勝で迎え討つ。

 

 ステージ制覇より年間勝ち点が優遇され、等々力で行われる川崎Fと鹿島の準決勝が引き分けの場合、川崎Fが決勝へと駒を進める。それでも植田は「ファーストステージは獲れたがセカンドステージは不甲斐ない結果に終わった。だが、CSは別物。年間勝ち点が3位だろうが最後に勝ったヤツが上にあがる。23日に向けてしっかりと良い準備をして挑みたい」と抱負を語った。

 

 準決勝をホームで戦う中村は「クラブは今季で20周年と記念すべき年。川崎市民をはじめ、たくさんの人に期待してもらっている。自分たちが優勝を掴み獲れるところまで来たので結果を出したい。鹿島は伝統のあるクラブ。一発勝負の怖さをよく知っている相手に対してどれだけ自分たちが勝つ気持ちで上回れるかだけだと思う」と試合巧者の鹿島を警戒する。

 

 昨年のCSでは準決勝で涙を飲んだ浦和は、今年は決勝戦からの参戦となる。

「(昨年はCS準決勝で敗退して)自分たちのスタイルを出しながら、点を取り切ることができなかった悔しさがある。今回は決勝の2試合だけ。一発勝負と違い、ホーム&アウェーと去年とは違う状況で戦うためまた難しい試合になる。そして、上がってきたチーム1試合こなしている分、勢いがある。だが、自分たちが今年1年やってきたことをしっかりと振り返りながら臨めれば勝利に繋がると思う」と柏木。

 

 真の日本一を決める大一番。栄冠を勝ち取るクラブはどこになるのか、目が離せない。

 

(文・写真/大木雄貴)