現地時間26日、ラグビー日本代表(ワールドラグビーランキング11位)はフィジー代表(同10位)に25-38で敗れた。日本は2016年最後のテストマッチを黒星で終えた。欧州遠征は1勝2敗。善戦したウェールズ代表(同6位)戦に続き連敗となった。

 

 ジェイミー・ジョセフHCの初陣はワールドラグビーランキング9位の強豪アルゼンチンに完敗を喫したものの、同12位のジョージア代表には勝利した。続くウェールズには終了間際にドロップゴールを許して敗れたが、30-33とアウェーで接戦を演じて見せた。

 

 しかし、フランスで行われたフィジー戦は、個人能力の高い相手に苦戦した。前半だけで3トライを奪われ、6-21。後半は退場で1人少ないフィジーに2トライ2ゴールを追加され、30点近い差を付けられた。

 

 日本はFB松島幸太朗(サントリーサンゴリアス)の2トライ、FLマルジーン・イラウア(東芝ブレイブルーパス)の代表初トライなどで詰め寄ったが、及ばず。2016年のラストマッチを白星で締められなかった。

 

 ジェイミー・ジョセフHCは日本ラグビーフットボール協会によると、試合後、こうコメントしたという。

「4週間の中で成長を感じられた。メンバーの半数は新人が多く、日本代表としてプレーをしたことがなかった選手。1週間の準備で、ザ・ラグビーチャンピオンシップを終えたばかりのアルゼンチン代表と対戦し、ジョージアに勝ち、ウェールズには勝てるはずだったが、今日も敗戦してしまった。総括して、今後に繋がる遠征だったと思う」

 

 今回の収穫は「新しい選手の中からタレントを持った選手を発掘することができた」と語る。選手たちはこれから所属チームに戻って、トップリーグを戦う。リーグが終われば、スーパーラグビーのヒト・コミュニケーションズ・サンウルブズでプレーをする選手もいるだろう。代表戦はしばらくはないが、次に集まるまでには各自が更なるレベルアップを遂げる必要がある。

 

(文/杉浦泰介)