2016年の中央競馬のラストを飾るG1レース、第61回有馬記念(芝2500m)が25日、千葉・中山競馬場で行われ、1番人気の3歳牡馬・サトノダイヤモンド(クリストフ・ルメール騎手)が2分32秒6で制した。サトノダイヤモンドのG1制覇は菊花賞に続き、2勝目となった。2着は2番人気のキタサンブラック(武豊騎手)、3着には3番人気のゴールドアクター(吉田隼人騎手)が入った。

 

 3歳馬が最後に差し切り、1番人気の輝きを見せた。サトノダイヤモンドが古馬を撃破し、年末の総決算レースを制覇した。

 

 ゲートが開けて勢いよく飛び出したのは12番人気のマルターズアポジー(武士沢友治騎手)。2番手は今年の天皇賞春、ジャパンカップを獲ったキタサンブラック、3番手は昨年の有馬記念を制したゴールドアクターが続いた。サトノダイヤモンドは中団につけた。

 

 バックストレートでサトノダイヤモンドが徐々に位置を上げる。最後の直線を前にキタサンブラックがマルターズアポジーをとらえ、先頭に立つ。

 

 直線で飛び出したキタサンブラック。その外にゴールドアクターが並んだ。さらに外からサトノダイヤモンドが2頭に迫る。キタサンブラックはG1通算4勝目に向けて、再加速して逃げる。

 

 残り200メートルを切り、三つ巴の叩き合い。キタサンブラックが粘り、ゴールドアクターは追いかけるも脚が伸びない。外からサトノダイヤモンドがグングン差を詰めていった。ゴール直前でキタサンブラックをクビ差で上回った。

 

 これで通算戦績は8戦6勝。来年は日本馬初の凱旋門賞制覇の期待もかかる。新馬戦から乗り続ける鞍上のルメール騎手も「スタミナもあるし、頭が良い馬なのでチャンスはあると思います」と自信を見せた。

 

(文/杉浦泰介)