3月26日(火)

◇2回戦
 152キロ剛腕・安楽、232球完投
広陵(広島)   3 = 0000000030000
済美(愛媛)   4 = 0000030000001× (延長13回)

 今大会屈指の好カードとなったこの試合、両エースが200球以上を投げ、3時間を超える、まさに死闘となった。序盤は手に汗握る投手戦となり、ゼロ行進が続いた。6回裏、済美が相手エラーから得たチャンスに見事な集中打を見せ、一挙3点を奪う。しかし、広陵は9回表、それまでわずか2安打に抑えられていた済美の2年生エース安楽智大をとらえ、試合を振り出しに戻す。今大会初の延長戦に突入しても両エースの力投が続き、互いにランナーをホームに返すことができない。延長13回裏、済美は1死満塁とすると、8番・金子昂平(3年)の打球は一塁手の真正面へ。タイミング的には十分にアウトにできたものの、慌てた一塁手はボールが手につかない。その間に三塁ランナーが生還し、済美がサヨナラ勝ちを収めた。
 55年前覇者の済々黌、完封勝ち
濟々黌(熊本)    2 = 000200000
常総学院(茨城)   0 = 000000000

 昨夏に続いての出場となった済々黌が、ワンチャンスをモノにした。3回まで常総学院のエース飯田晴海(3年)にパーフェクトに抑えられていた済々黌打線が4回表、1死一塁から3番・大竹耕太郎(4年)があわや本塁打かというフェンス直撃の三塁打を放ち、1点を先制した。さらに飯田の暴投で大竹も返り、リードを2点に広げた。投げては自ら先制タイムリーを放ったエース大竹が、ランナーを出しながらも要所を締める好投で常総学院打線をシャットアウト。済々黌は55年前の優勝以来となる勝利を完封で飾り、3回戦進出を決めた。

 春夏あわせて初出場の京都翔英、あと一歩及ばず
京都翔英       5 = 200030000
敦賀気比(福井)   6 = 04001010×
【本塁打】
(京)小谷
(敦)米満一

 2回裏、2点ビハインドの敦賀気比打線が反撃する。6番・小林優大(3年)がいきなり三塁打を放つと、続く7番・岩田晋弥(3年)がきっちりとヒットで小林を返し、1点差とした。さらに2死一、二塁の場面、2番・米満一聖(3年)が初球、高めの直球をすくい上げ、ライトスタンドへ。3ランで一気に逆転に成功した。5回表には一発などで3点を加えた京都翔英が再び勝ち越すも、その裏、敦賀気比はすぐさま追いつく。そして7回裏、1死満塁の場面、小林が粘って四球を選び、押し出しで敦賀気比が貴重な勝ち越し点を挙げた。結局、これが決勝点となり、敦賀気比が3回戦進出を決めた。