シカゴ・カブスの藤川球児が10日、本拠地でのミルウォーキー・ブルワーズ戦の9回に登板し、1回を1安打2三振無失点で締めくくって2セーブ目をマークした。今季4度目の登板も、本拠地のリグリー・フィールドでは初のマウンド。ブルワーズの青木宣親との日本人対決も実現し、サードゴロに打ち取ったものの三塁手の失策で出塁を許した。
 新守護神としてのホームデビューだ。
 開幕戦ではクローザーのカルロス・マーマルの乱調により、緊急登板して初セーブをあげた。その後もマーマルの調子が上がらず、デール・スベウム監督は藤川に抑えを託すことを8日に明言していた。

 ただ、藤川自身も最初の2試合は無失点だったものの、7日のアトランタ・ブレーブス戦では4安打を集中され、3失点。メジャー移籍に合わせて、カットボールやツーシームといった球種を増やしてきたが、その変化球を打たれており、まだピッチングスタイルを探っている段階だ。

 そんな中、この日は6−3と3点リードの状況でマウンドへ。1死から青木とメジャー初対決を迎える。前日まで2試合連続の猛打賞と当たっているトップバッターに対し、外のボールでゴロを打たせた。しかし、この打球は三塁手が手につかず、一塁へ悪送球。不運なかたちで出塁を許す。

 ただ、日本で長くクローザーを務めてきた右腕は少々のことでは動じない。2番のリッキー・ウィークスを空振り三振に仕留め、2死。ライアン・ブラウンにはヒットを打たれたが、4番のジョナサン・ルクロイをセカンドフライに詰まらせて試合を締めくくった。

 カブスは連敗を4でストップし、本拠地で今季初勝利を収めた。開幕から負けが込んだチームが巻き返す上で、最後を任される新守護神の役割はますます大きくなる。