オークランド・アスレチックスの岡島秀樹が20日、本拠地でのカンザスシティ・ロイヤルズ戦に2番手として今季初登板を果たした。昨季は福岡ソフトバンクに在籍した岡島は2年ぶりのメジャー復帰。2−3と1点ビハインドの7回にマウンドに上がった左腕は、1回を1安打無失点に抑えた。試合は終盤にアスレチックスが逆転し、4−3で勝利した。
 岡島は昨季、ニューヨーク・ヤンキースとのマイナー契約がまとまっていたが、メディカルチェックで異常がみつかったために破談となり、6年ぶりに日本球界へ。3月にソフトバンク入りし、56試合に登板して0勝2敗9S24ホールド、防御率0.94の成績を残して復活をアピールした。

 その後、メジャーへ戻る意思を表明して、この2月にアスレチックスとマイナー契約。3Aのサクラメントでは14試合に投げて0勝1敗1セーブ、防御率2.16だった。特にここ9試合は無失点と好調で、現地時間17日付でメジャー昇格を果たした。

 2年ぶりのメジャーのマウンドは接戦での登板。2番のアルシデス・エスコバルからの上位打線に対し、二塁打を足がかりに1死一、二塁のピンチを招く。しかし、後続を追いついて内野ゴロで仕留め、追加点を与えなかった。レッドソックス時代は変則投法とチェンジアップを武器にセットアッパーとして大車輪の働きをみせた。新天地で、その再現を狙いたいところだ。

<カブス・藤川、メジャー初黒星>

 シカゴ・カブスの藤川球児は20日、本拠地でのニューヨーク・メッツ戦に2番手で登板したが、決勝のソロホームランを打たれて初黒星(1勝1敗2S)を喫した。藤川は3−3と同点の8回にマウンドへ。先頭のダニエル・マーフィーに2ボールからストライクを取りに行ったところを打たれた。試合は3−4で敗れた。

 メジャー移籍後、初めての被弾が痛恨の失点になってしまった。今季からカブスの一員となった藤川は、クローザーのカルロス・マーマルが不調だったため、開幕直後に抑えへ配置転換。しかし14日の登板で最終回に3安打を浴びて3点を失って抑えに失敗(その裏、逆転サヨナラ勝ち)し、右前腕の張りを訴えて4月13日付で故障者リスト入りしていた。

 マイナーでの調整を経て、5月10日付で戦列に戻ってからはリリーフでの起用。登板4試合では、いずれも無失点ピッチングを続けており、ここ2戦は2三振ずつを奪い、調子が上がってきた矢先の一発だ。その後は2三振をあげてノーヒットに抑えただけに、悔やまれる1球となってしまった。