シカゴ・カブスの藤川球児が右前腕の負傷により、現地時間27日付で15日間の故障者リスト(DL)入りした。藤川は開幕直後の4月13日からも約1カ月間、同じ箇所を痛めてDL入りしており、早くも今季2度目。復帰後は7試合に登板して、7回3分の2を投げて1失点と安定したピッチングをみせていた矢先の離脱となった。28日に検査を受け、今後の方針を決める。
 メジャー移籍後、公式戦では初となるイニングまたぎでの登板でアクシデントが起こった。27日のシンシナティ・レッズ戦、8回、4−4と味方が追いついた状況でマウンドに上がった藤川は、そのイニングを三者凡退に切って取る。同点のまま、次の回も任された右腕は、死球1つを与えながらも2死を奪い、危なげなく役目を終えるかと思われた。

 ところが、2番ジョージ・ボットへの制球が定まらなくなり、フルカウントから四球。痛みをこらえるように顔をゆがめ、トレーナーに付き添われてマウンドを降りた。今季、カブスに移籍した藤川は12試合に投げて1勝1敗2セーブ、防御率5.25。カブスは現状20勝30敗とナ・リーグ中地区最下位に低迷しており、一時は抑えも任せていた投手の不在は痛手だ。球団は代役としてオリオールズから中継ぎ右腕のアレックス・バーネットを緊急補強したが、藤川の故障が長引くようだと巻き返しは苦しくなる。