トロント・ブルージェイズの川崎宗則が22日、本拠地でのボルチモア・オリオールズ戦に9番・ショートで先発出場し、7回の第3打席でメジャーリーグ移籍後初となるホームランを放った。この一発は同点2ランとなり、ブルージェイズは9回に7−6でサヨナラ勝ちを収めた。川崎は4打数2安打3打点の活躍だった。
 連勝中のチームの勢いをさらに加速させる一撃だ。
 前日まで8連勝だったブルージェイズは昨季のサイ・ヤング賞右腕の先発R.A.ディッキーが3本塁打を浴びる苦しい展開。7回表を終えて4−6と2点ビハインドだった。

 しかし、7回裏、2死一塁の場面で打席に入った川崎がインハイのストレートをフルスイング。ライトスタンドに飛び込む起死回生の同点弾となった。ダイヤモンドを一周したヒーローは、チーム内で定着しつつある合掌ポーズで祝福に応えた。

 3月にマイナー契約を結び、4月にメジャー昇格を果たした川崎は、ここまで57試合に出場。先発が右投手時のスタメンや、守備固めで存在感を示している。打率こそ.229だが、四球をよく選び、出塁率は3割を超える。

 これでチームは勝率5割。強豪揃いのア・リーグ東地区ゆえ順位は最下位だが、上位との差は縮まってきた。小柄な背番号66が、ムードメーカーとして、そして貴重な戦力としてトロントを盛り上げそうだ。