テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有が右肩付近の張りのため、15日間の故障者リスト(DL)入りした。現地11日に予定されていたボルチモア・オリオールズ戦での先発登板は回避する。ダルビッシュのDL入りはメジャーリーグ移籍後初めて。球団によると張りの原因は疲労で、後半戦へ大事をとっての措置だという。ダルビッシュは2年連続でオールスターゲーム(日本時間17日)の出場メンバーに選ばれていたが、こちらも登板しない。
 勝負の夏へ、早めの休暇をとらせたかたちだ。
 今季のダルビッシュは開幕からローテーションを守り、18試合に先発して8勝4敗、防御率3.02。メジャートップの157三振を奪っている。今年のオールスターにも選手間投票で選ばれ、米国内でも昨季以上に存在感が増していた。

 ただ、球宴メンバーに選ばれた7日のヒューストン・アストロズ戦では7回途中6安打5失点と負け投手になった。ダルビッシュが張りを訴えたのは現地8日で、今後は本拠地に戻り、精密検査を受ける。球団も本人も軽傷を強調しており、後半戦からはローテーションに復帰できる見込みだ。

 レンジャーズはオークランド・アスレチックスとア・リーグ東地区の首位を激しく争っている。昨季は終盤まで首位を守りながら最後に失速し、アスレチックスに逆転優勝を許した。ダルビッシュも夏場に思うようなピッチングができず、苦しんだだけに、球団としては万全の状態でマウンドに上がってほしいとの思いだろう。素早い対応は正念場に向け、それだけチームの柱として期待されている証でもある。