「マツダオールスターゲーム2013」第2戦が20日、神宮球場で行なわれた。初回、全パは先頭の大谷翔平(北海道日本ハム)のオールスター初安打から始まり、この回先制して幸先のよいスタートを切った。一方、全セは豪華なルーキー投手リレーを披露。菅野智之(巨人)、小川泰弘(東京ヤクルト)、石川泰稚(同)、藤浪晋太郎(阪神)とつなぎ、超満員のスタジアムを沸かせた。ルーキーの好投に応え、打線が援護。チャンスに着実に得点を重ねた全セが逆転勝ちを収めた。

◇第2戦
 新井、坂本、長谷川が3安打(神宮)
全パ   1 = 100000000
全セ   3 = 01100100×
勝利投手 小川(1勝0敗)
敗戦投手 牧田(0勝1敗)
セーブ   山本哲(1S)
 神宮球場で行なわれた第2戦は、夢の球宴ならではの“ゴールデンルーキー”同士の対決で幕を開けた。全セの先発には大人の風格を漂わせ、安定したピッチングで首位・巨人のローテーションの一角を担う菅野。打席には前日、オールスターでも“二刀流”デビューを果たした大谷。軍配が上がったのは大谷だった。2球目150キロの外角ストレートを右中間へ。大谷は迷わず二塁へ進み、オールスター初安打をマークした。全パは次打者・長谷川勇也(福岡ソフトバンク)もヒットで続き、一、三塁とすると、内川聖一(同)は併殺となるショートゴロに倒れるも、その間に大谷が先制のホームを踏んだ。

 2回裏、今度は全セ打線が全パの先発・牧田和久(埼玉西武)を攻め立てた。先頭のブランコ(横浜DeNA)が四球で出塁すると、続く新井貴浩(阪神)がヒットで続き、無死一、三塁とした。そして神宮を本拠地とする宮本慎也(東京ヤクルト)が外角ストレートをベテランらしい流し打ちでライトへ運び、全セが1−1の同点に追いついた。

 3回表、1死二塁の場面で大谷が2打席目を迎えた。マウンドには同じルーキーで現在、リーグハーラートップの10勝を挙げている小川。大谷は小川の変化球をひっかけ、セカンドゴロに倒れた。その裏、全セは2死一、二塁から新井が3イニング目を迎えた牧田からタイムリーを放ち、勝ち越しに成功した。

 6回表、全セの4番手に藤浪がマウンドに上がった。藤浪は先頭の長谷川にヒットを打たれるも、続く内川を併殺打に打ち取り、2死とした。ここで打席には中田翔(日本ハム)。大阪桐蔭の先輩・後輩の対決となった。藤浪は超スローボールを2球続け、スタジアムを沸かせる。しかし3球目からは本気モードに切り替え、ボールカウント3−0から140キロ台後半のストレートでフルカウントに追い込むと、最後は145キロ、伸びのあるストレートで中田を空振り三振に仕留めてみせた。全セはその裏、坂本勇人(巨人)のタイムリーでダメ押しの追加点を挙げ、2点をリードした。

 7回表も藤浪が無失点に抑える好投を披露すると、その後は山口鉄也(巨人)、山本哲哉(ヤクルト)とつなぎ、全パに追加点を許さなかった。MVPには5年ぶりの出場で3安打1打点の新井が選出された。敢闘賞には新井同様に3安打1打点の坂本、全パの2番手で登板し、5回にはバレンティン、ブランコ、新井を3者連続三振に仕留めるなど5奪三振をマークした千賀滉大(ソフトバンク)、3安打の長谷川が選ばれた。第3戦は22日、いわきグリーンスタジアムで行なわれる。