30日、神奈川・平塚競輪場で「KEIRINグランプリ2017」が行われ、浅井康太(三重)が2年ぶり2度目の優勝を果たした。2着は2年連続で武田豊樹(茨城)、3着には今季G1を2度制している新田祐大(福島)が入った。GP賞金1億160万円を加えた浅井の年間賞金総額は1億8278万7400円。ランキングトップに躍り出て、自身2度目の賞金王を獲得した。

 

 競輪の年末の総決算であるGPには今季G1覇者及び年間賞金ランキング上位の計9人が出場できる。日本選手権を制した三谷竜生(奈良)、賞金ランキング6位の諸橋愛(新潟)、同9位の桑原大志(山口)が初出場。2年前の王者・浅井は7年連続、3年前の覇者・武田は9度目の出場だ。

 

 レースは先導車がつくポジション争いは三谷、桑原に深谷知宏(愛知)と浅井の中部ラインが続く。その後ろを平原康太(埼玉)、武田、諸橋の関東勢が組んだ。そして1番人気に推される新田と渡邉一成の福島コンビ。今季G1で2勝ずつ挙げている新田と渡邉は最後尾に回った。

 

 先導車が離脱する残り1周半のバックストレートで新田が前へと上がる。ここはトップを狙わ3番手の深谷をマーク。平原が先頭に立つが、すぐに深谷がかわしトップに、浅井が番手を取った。

 

 ラスト半周のバックストレートでポジション争いはさらに熾烈に。最終コーナーを前に浅井が外から仕掛け先頭に立とうとする。インの深谷と浅井の間を突いて抜け出そうとした諸橋だったが、外に膨らんだ末に浅井に弾かれ落車した。

 

 その諸橋に巻き込まれる形になったのが深谷と桑原だ。先頭で抜け出していた浅井はそのまま1着で逃げ切った。2着には武田が、3着には新田が食らいついたが浅井をとらえるまでは至らなかった。

 

 浅井は今季G1未勝利ながら2年ぶり2度目のGP制覇を果たした。複数回優勝は史上8人目。井上茂徳(佐賀)、山田裕仁(岐阜)が持つ史上最多記録の3勝まで、あと1勝と迫った。

 

(文/杉浦泰介)