2日、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝第2戦が中国・広州で行われ、柏レイソルが広州恒大(中国)に0−4で敗れた。2戦合計は1−8となり、柏は決勝進出を逃した。柏は序盤から広州に押し込まれると前半16分、FWエウケソンに先制点を奪われた。柏は反撃を試みるものの、ゴールが遠く、0−1で試合を折り返した。後半、FWダリオ・コンカ、FWムリキにゴールを許し、終わってみれば0−4。日本勢5年ぶりの決勝進出はならなかった。

 広州の外国人トリオに完敗(広州)
広州恒大(中国) 4−0 柏レイソル
【得点】
[広] エウケソン(16分)、ダリオ・コンカ(57分)、ムリキ(79分、87分)
 信じた奇跡は、かくもはかなく散った。柏は第1戦を1−4で落としたため、決勝に進むためには4点以上を奪い、かつ3点差以上での勝利が必要だった。しかし、結果は逆に広州の外国人トリオに4失点を喫する惨敗だった。

 柏は序盤からホームの大声援を受ける広州に守勢を強いられた。中央をコンカ、ムリキ、エウケソンにパス交換から突破をはかられ、中に意識がいったところで空いたサイドのスペースをうまく使われた。

 そんな前半16分、セットプレーから先制点を奪われた。エウケソンにMFフアン・ボーウェンのCKをゴール前でコントロールされ、左足を振り抜かれた。柏は逆転勝利に5ゴールが必要となった。

 後がない柏も反撃に出た。しかし、攻撃が単発になり、しっかりと中央を固めた広州守備陣を崩し切れない。結局、0−1のまま後半に勝負をかけることになった。

 迎えた後半、柏は開始直後にDFキム・チャンスが強烈なミドルシュートを放つなど、積極的な姿勢を見せた。だが、それ以降はなかなか決定機をつくりだせない。すると、徐々に流れは広州に傾いていった。12分には、コンカに右サイドからのクロスを頭で叩き込まれた。

 柏はMF太田徹郎、MF狩野健太、MF澤昌克と次々とカードを切って、前線を活性化を図った。しかし、迎えた決定機を日本代表FW工藤壮人が決めきれないなど、形勢を覆すこができない。

 逆に前がかりになったところを速攻で狙われた。34分、広州の外国人トリオの連携で崩され、ムリキにPA内中央から3点目を献上。42分には、再びムリキにゴールを奪われた。2度目のクラブW杯出場への道のりは、ここで潰えた。ただ、来年もクラブW杯は日本開催ではないため、ACLを制するしか、柏が再び世界の舞台へ立つことはできない。今後は、リーグ、天皇杯の成績によって得られる、来季のACL出場権獲得を目指す。