日本野球機構(NPB)は28日、11月8日から開催される台湾代表との3連戦(台北)に臨む日本代表(侍ジャパン)メンバー25名を発表した。現在、日本シリーズを行っている巨人と東北楽天からの代表メンバーはシリーズ後に発表する。今回の侍ジャパンは若手中心の構成で、3月のWBCに続いて選ばれたのは現時点で中田翔(北海道日本ハム)と炭谷銀仁朗(埼玉西武)の2選手のみ。新人ながらセ・リーグの最多勝に輝いた小川泰弘(東京ヤクルト)、パ・リーグの打点王を獲得した浅村栄斗(西武)らが代表入りした。またアマチュアからも先のドラフト会議で広島から1位指名を受けた大瀬良大地(九州共立大)ら4選手が選出されている。
 4年後に予定されている第4回WBCを見据えた人選だ。
 今回、選ばれた選手で最年長はプロ1年目の井納翔一(横浜DeNA)で27歳。9日の就任会見で小久保裕紀新監督が台湾遠征のメンバーについて、「中長期的な視野で」と語っていた通り、近い将来、日本球界の中心となりうる若い選手をピックアップしている。

 また今後はプロ、アマが結束して代表を構築していく観点から、アマチュアの人材もメンバーに組み入れた。投手の大瀬良と内野手の岡大海(明治大)は今回、ドラフト指名を受けた選手。広島から指名を受けた大瀬良は大学球界ナンバーワン右腕との呼び声が高く、日本ハムが3位指名した岡は身体能力が高く、六大学では野手のみならず、投手でもプレーしている。

 社会人からは投手の高木伴(NTT東日本)、内野手の岡崎啓介(日立製作所)の2名。高木は来年のドラフトで有力候補にあがる本格派右腕だ。岡崎は今回のドラフト会議では指名漏れだったが、小柄ながらパンチ力があり、立教大時代は首位打者を獲得した経験もある。

 アマチュアとの連携を高めるべく、コーチ陣には今月の東アジア大会(中国)でアマチュア代表を率いた小島啓民監督が入閣(打撃コーチ)した。プロ側からも2度のWBCを経験した稲葉篤紀(日本ハム)が現役ながら打撃コーチに就任。代表での経験を若手に伝える役割を担う。
 今回の侍ジャパンのメンバーは以下の通り。

<監督>
小久保裕紀(元福岡ソフトバンク)

<コーチ>
奈良原浩(ヘッドコーチ、埼玉西武守備・走塁コーチ)、鹿取義隆(投手コーチ、第1回WBC日本代表投手コーチ)、小島啓民(打撃コーチ、東アジア大会アマチュア代表監督)、稲葉篤紀(打撃コーチ、北海道日本ハム)、矢野燿大(バッテリーコーチ、元阪神)、仁志敏久(内野守備・走塁コーチ、元巨人)、村松有人(外野守備・走塁コーチ、福岡ソフトバンク3軍外野守備・走塁コーチ)

<投手>
松葉貴大(オリックス)、井納翔一(横浜DeNA)、三嶋一輝(同)、野村祐輔(広島)、大野雄大(中日)、松永昂大(千葉ロッテ)、小川泰弘(東京ヤクルト)、大瀬良大地(九州共立大学)、高木伴(NTT東日本)、益田直也(千葉ロッテ)、松田遼馬(阪神)

<捕手>
伊藤光(オリックス)、炭谷銀仁朗(埼玉西武)

<内野手>
今宮健太(福岡ソフトバンク)、菊池涼介(広島)、浅村栄斗(埼玉西武)、川端慎吾(東京ヤクルト)、岡崎啓介(日立製作所)、岡大海(明治大)、梶谷隆幸(横浜DeNA)

<外野手>
中田翔(北海道日本ハム)、丸佳浩(広島)、平田良介(中日)、秋山翔吾(埼玉西武)、中村晃(福岡ソフトバンク)