アジアシリーズの準決勝が18日、台湾の台中インターコンチネンタル球場で行われ、日本シリーズ覇者で予選リーグを1位通過した東北楽天は、台湾シリーズ覇者の統一ライオンズと対戦した。楽天は初回、先発の宮川将がつかまり、3点を失う。打線は2回に聖澤諒の犠飛で1点を返したものの、相手の先発ネルソン・フィゲロアを打ちあぐねる。すると7回、2番手の片山博視がタイムリーで痛い1点を奪われ、1−4で敗れた。2005年から始まった同シリーズで日本勢が決勝進出を逃したのは初めて。20日の決勝では統一と、オーストラリア王者のキャンベラ・キャバルリーが激突する。
◇準決勝
 フィゲロアに6回以降ヒット出ず
統一       4 = 300001000
東北楽天    1 = 010000000
(統)○フィゲロア
(楽)●宮川−片山−金刃−福山

 アンドリュー・ジョーンズ、ケーシー・マギーと元メジャーリーガーの中軸不在の楽天打線が、元メジャーリーガーの右腕に抑え込まれた。

 統一先発のフィゲロアはメジャー通算20勝のベテラン。この春のWBCではプエルトリコ代表として出場し、2次ラウンドでは米国代表を6回2安打無失点に封じて決勝ラウンド進出に貢献した。統一には今季途中入団ながら10勝をあげ、投手コーチを兼任している。

 老獪なフィゲロアを楽天打線はとらえきれない。連打は得点をあげた2回、枡田慎太郎、西田哲朗がいずれもファーストストライクを打って出た時のみ。追い込まれると低めに落ちる変化球を振らされ、攻略しきれなかった。

 5回に聖澤の二塁打が飛び出して以降は6回からは無安打。もともと不参加だった両外国人に加え、嶋基宏も欠場し、ベストメンバーではないとはいえ、相手に完投を許すかたちで敗れ去った。