20日、サッカーロシアW杯グループB第2節がモスクワで行われ、ポルトガル代表がモロッコ代表を1対0で下した。前半4分、FWクリスティアーノ・ロナウドがヘディングで決めて先制し、このまま逃げ切った。

 

 モロッコ、GL敗退決定(モスクワ)

ポルトガル 1-0 モロッコ

【得点】

[ポ] クリスティアーノ・ロナウド(4分)

 

 負ければグループリーグ敗退が決まるモロッコ、ここで勝利を収めて勝ち点を4に伸ばしたいポルトガルの対戦だった。

 

 前節、スペインを相手にハットトリックを決めたFWクリスティアーノ・ロナウドに4分、得点のチャンスが巡る。ポルトガルの右CK。キッカーのMFベルナド・シウバがショートコーナーでMFジョアン・モウチーニョへつなぐと、ダイレクトでクロスを入れる。このボールにロナウドがダイビングヘッドで合わせて、ゴールネットを揺らした。ロナウドはボールと相手DFの間に体をねじ込みロシアW杯2試合連続でゴールを決めた。

 

 9分、ロナウドに再度チャンスが訪れる。DFラファエル・ゲレイロからペナルティーエリア内でパスを受けると反転して相手DFをかわし右足を振りぬく。これは惜しくもゴール右にそれた。

 

 モロッコは右サイドハーフのノルディン・アムラバトが幾度となくサイドを深くえぐる。だが、ペナルティーエリア内に詰める選手が1人しかおらずなかなかシュートを打つまでには至らない。

 

 後半に入るとモロッコが続けてチャンスをつくる。10分、N・アムラバトが右サイドから中へ折り返す。MFユネス・ベルハンダがシュートを打つがパトリシオがセーブ。12分、右サイドからのFK。MFハキム・ツィェクのクロスにベルハンダがヘディングでゴールを狙うがパトリシオが右手一本で止めた。

 

 15分にもモロッコは右サイドからFKを得る。キッカーのMFムバラク・ブスファがゴール前にクロスを上げる。このボールをDFメディ・ベナティアがトラップし、ひとりかわして左足でシュートを放つが大きくふかしてしまった。

 

 ポルトガルは守護神パトリシオのセーブとモロッコのゴール前の落ち着きのなさに救われた。ポルトガルはDF、MF、FWが間延びしてしまい、セカンドボールが拾えなくなった。DFがはね返しても、モロッコにセカンドボールを拾われる悪循環に陥った。

 

 後半終了間際、ポルトガルはまたしてもピンチを迎える。モロッコのレフティー、ツィェクが右サイドからカットイン。左足でゴールを狙ったが、ポルトガルのDFペペが体を張ってブロックし、難を逃れた。ポルトガルが虎の子の1点を守り切り、勝ち点を4に伸ばした。

 

 2試合4得点のロナウドに目が行きがちだが、GKのパトリシオを中心にクリーンシートを達成したポルトガル。2年前にEUROを制した勢いで、世界一の称号も狙いに行く。

 

(文/大木雄貴)