22日(日本時間)、FIFAクラブワールドカップ2013の決勝がモロッコ・マラケシュスタジアムで行われ、バイエルン・ミュンヘン(欧州代表、ドイツ)がラジャ・カサブランカ(開催国代表)を2−0で下し、2001年大会(当時トヨタカップ)以来、3度目の世界一に輝いた。バイエルンは前半7分、DFダンテのゴールで先制。22分にはMFチアゴの追加点でリードを広げた。その後はボールを支配しつつ、カサブランカにつくられたピンチはGKマヌエル・ノイアーを中心にしのいだ。

 ダンテ、値千金の決勝弾(マラケシュスタジアム)
ラジャ・カサブランカ 0−2 バイエルン・ミュンヘン
【得点】
[バ] ダンテ(7分)、チアゴ(22分)
 盤石の勝利だ。バイエルンは試合開始からポゼッションサッカーを展開。完全アウェーの中で自分たちのスタイルを貫き、世界一の栄冠を手にした。

 バイエルンは前半7分、早くも先制に成功した。MFシェルダン・シャキリの右CKをDFジェローム・ボアテングが頭でゴール方向へ落とす。これを受けたダンテが、反転しながら右足でゴールに叩き込んだ。

 先制した欧州王者は、ボール支配率を高め、ホームのカサブランカにリズムをつくらせない。すると22分、チアゴが追加点を奪った。左サイドを突破したMFダヴィド・アラバの折り返しを、右足ダイレクトでゴール右隅へ。鮮やかなゴールに、ジョゼップ・グアルディオラ監督も両手でガッツポーズをつくった。

 リードを広げたバイエルンのボール支配はさらに冴えわたり、相手になかなかボールを渡さない。細かいパスワーク、時には大きなサイドチェンジも織り交ぜてカサブランカを押し込んだ。

 38分にGKノイアーのキックミスを拾われ、MFシャムセディン・シテビにシュートを打たれたがわずかにゴール左へ外れた。結局、前半のピンチはこのシーンのみで、バイエルンペースのまま、後半に突入した。

 後半は開始から前に出てきたカサブランカの反撃を受けたが、守護神・ノイアーが鉄壁の守りでゴールを許さない。12分、左サイドからクロスをFWムフシン・ヤジュールに頭で合わせられたが、正面でがっちりキャッチ。さらにノイアーは39分の1対1の場面も、ビッグセーブでゴールを死守した。

 今季から就任したグアルディオラ監督は、欧州を制した攻撃サッカーにポゼッションという要素を新たに吹き込んだ。攻める意識を弱めることなく、ボールも失わない。そして、守りも固い。バイエルンの栄光は、しばらく続きそうだ。