25日(日本時間)、サッカーロシアW杯グループH第2節がエカテリンブルグで行われ、日本代表がセネガル代表に2対2で引き分けた。前半11分、セネガルのFWサディオ・マネに先制されるが、33分にMF乾貴士のゴールで追いつく。後半26分にDFムサ・ワゲに追加点を奪われるものの7分後に途中出場のMF本田圭佑のゴールで日本が追いついた。この結果、次節のポーランド戦で引き分け以上ならば日本は決勝トーナメント進出が決定する。

 

 本田、W杯3大会連続得点(エカテリンブルグ)

日本 2-2 セネガル

【得点】

[日] 乾貴士(33分)、本田圭佑(78分)

[セ] サディオ・マネ(11分)、ムサ・ワゲ(71分)

 

 

 日本はしぶとく戦って2度も追いついた。だが、序盤は相手のスピードに押されてしまった。

 

 11分、日本は左サイドからクロスを入れられる。MF原口元気がヘディングでクリアーするが、ファーに流れたボールをDFユフス・サバリに拾われて、シュートを放たれる。GK川島永嗣がパンチングで防ぐが、ゴール前に詰めていたマネに押し込まれ、日本は失点を喫した。

 

 失点で目がさめた日本は、積極的に相手の裏を狙うようになる。18分、パスミスになるが司令塔のMF柴崎岳が相手DFの裏にボールを供給。惜しくもFW大迫勇也に通らないが、相手を押し込めるようになる。

 

 33分、司令塔のロングボールから活路を見出した。センターサークル付近から、柴崎がロングフィード。これを相手ペナルティーエリア内左でDF長友佑都が受けて、近くの乾へパス。乾は得意の右足に持ちかえてシュートを放つ。ボールはワンバウンドしながらゴール右に決まった。前半のうちに追いついた日本は以降、積極的なパス回しで相手を動かし、試合を折り返す。

 

 後半に入っても序盤は日本ペースだった。15分には右サイドから柴崎の速いグラウンダーのクロスに大迫が飛び込むがわずかに届かず。18分にも大迫がエリア内でシュートを放つが枠をそれた。19分にはペナルティーエリア内左サイドから乾が右足で巻くようにファーサイドを狙うがボールはバーに嫌われた。

 

 良い流れの時に決められず、セネガルに流れが傾いた。26分、サバリに右サイドを突破されてクロスを上げられる。ニアでFWエムバイ・ニアンが潰れてファーサイドのワゲに右足で決められてしまう。

 

 失点直後、西野朗監督が動く。MF香川真司に代えて本田を投入する。この采配が的中する。

 

 33分、投入された本田が結果を出す。ペナルティーエリア外右サイドから大迫がクロスを上げた。ファーサイドに流れるが、左サイドから乾が折り返す。途中出場のFW岡崎慎司がニアサイドで潰れると、ゴール前に待ち構える本田が左足でゴールに押し込んだ。

 

 最終節に強豪コロンビアと戦うセネガルは日本から勝ち点3を奪いたかったのだろう。身体能力に任せたパワフルな攻撃に出るが、日本は体を張ってゴールを守った。試合終盤には大迫が自陣ゴール前で体を投げ出しシュートコースを切りに行った。全員で守り切り次につながる勝ち点1を手に入れた。

 

 この引き分けで勝ち点を4に伸ばした日本は28日(日本時間)にポーランドと戦う。グループリーグ最終節で日本は引き分け以上ならば決勝トーナメントに進出できる。この2戦で見せてくれたように勇敢に戦えば2位以上での通過はそう、難しくはないだろう。

 

(文/大木雄貴)