25日(現地時間)、サッカーロシアW杯グループA最終節、ロシア代表対ウルグアイ代表の一戦がサマーラで行われた。試合はウルグアイがロシアに3対0で勝利した。前半10分にFWルイス・スアレスがFKを直接決めてウルグアイが先制すると、23分にはオウンゴールでリードを広げた。後半終了間際にFWエディンソン・カバーニが決めて、ウルグアイが首位で、ロシアが2位でグループA突破を決めた。

 

 ウルグアイ、無失点でGL突破(サマーラ)

ロシア 0-3 ウルグアイ

【得点】

[ウ] ルイス・スアレス(10分)、ディエゴ・ラクサール(23分)、エディンソン・カバーニ(90分)

 

 勝ち点6同士の対決。両国とも2位以上は確定しているがこの戦いに勝利した方が首位通過となるため、序盤は激しい試合となった。

 

 10分にウルグアイが先制する。ペナルティーアーク内のFKをスアレスがGK側の右サイドに低く速いシュートを放つ。インサイドながら弾丸のようなシュートはGKイゴール・ アキンフェエフが触ることはできずゴールネットに突き刺さった。

 

 ロシアもひるむことなく反撃に出る。12分、自陣からのロングボールを受けた身長196センチのFWアルテム・ジューバが頭で落とす。これをMFデニス・チェリシェフが利き足と逆の右足でシュートを放つが惜しくもGKの正面。17分には左コーナーキックをジューバがヘッドで合わせるが、ボールはバーの上を越えた。ホスト国も首位通過を目指すべく相手ゴールに襲い掛かった。

 

 しかし、古豪ウルグアイはしたたかに追加点を狙う。23分、コーナーキックのこぼれをMFディエゴ・ラクサールがエリア外から左足でシュート。これがシュートブロックに入ったロシアのチェリシェフに当たり、ゴールネットを揺らした。

 

 2点を追うロシアにさらなる不運が襲う。右サイドバックのイゴール・スモルニコフがラクサールに後方からスライディングで倒してしまう。この前にも警告を受けていたスモルニコフは2枚目のイエローカードを提示されて退場処分となる。これ以降、試合の展開が変わった。カウンターが基本戦術だったウルグアイがDFラインを中心にボールを保持し、数的不利のロシアは無理にプレスをかけることはなくなった。

 

 後半に入り、ロシアに焦りの色が見える。サイドからクロスを供給するが、ジューバら中で待ち構えるFW陣とタイミングが合わない。

 

 一人多いウルグアイは今大会、未だノーゴールのFWエディンソン・カバーニにボールを集める。決勝トーナメント前に得点を取らせようとするが、紙一重のところでシュートが決まらない。

 

 ところが、後半終了間際にカバーニの執念がゴールに結びつく。右からのコーナーキックにDFディエゴ・ゴディンが頭で合わせる。これはGKに弾かれるがこぼれ球にカバーニが左足を懸命に伸ばし、ゴールに押し込んだ。

 

 このままのスコアでタイムアップの笛が鳴った。GL3連勝のウルグアイが首位、2勝1敗のホスト国・ロシアが2位でグループA突破を果たした。この両国は決勝トーナメント1回戦でグループBのスペイン、ポルトガル、イランのうち勝ち上がった2カ国と対戦する。

 

(文/大木雄貴)