25日(現地時間)、サッカーロシアW杯グループC最終節、フランス代表対デンマーク代表の一戦がモスクワで行われた。試合は今大会初のスコアレスドローに終わった。この結果、グループBの1位が勝ち点7のフランス、2位が同5デンマークとなった。

 

 終盤、両チームとも無理せず引き分け(モスクワ)

フランス 0-0 デンマーク

 

 フランスはグループリーグ(GL)2連勝ですでに2位以上を確定させているが、引き分け以上で首位となる。デンマークは引き分けで2位、勝利すれば首位でGLを通過できる。2位で決勝トーナメントに進出すると、D組で好調のクロアチアと対戦する可能性が高いため、どちらも首位でGLを突破したかったはずだ。

 

 フランスがパスを回し、デンマークがブロックを敷いて守る試合展開。フランスはデンマークの堅い守備の前に効果的なボールの動かし方はできていなかった。

 

 お互い、チャンスを作ったのは数えるほどだった。15分、フランスは左サイドからDFリュカ・エルナンデスとのパス交換からFWオリビエ・ジルーが左足でシュートもGKがセーブした。

 

 29分、今度はデンマークのカウンター。FWアンドレアス・コルネリウスが一本のパスから左サイドを抜け出し、グラウンダーのクロスをゴール前に供給する。これにMFクリスティアン・エリクセン走り込むがフランスのGKステーブ・マンダンダとエルナンデスに挟まれ転倒するがPKとはならなかった。

 

 前半終了間際、フランスはエースのFWアントワーヌ・グリーズマンが左サイドからペナルティーエリア内に向かって斜めにランニング。ロングボールを受けると相棒のジルーに落とす。ジルーがダイレクトでシュートを放つが枠外。このプレーはグリーズマンのオフサイドを取られたが、フランスが相手DFラインの裏を突く動きを見せた。

 

 後半に入っても決定機は少なかった。14分にはデンマークのDFイェンス・ストリガー・ラーセンがフランスゴール前でこぼれを拾い、エリクセンが右足ボレーを放つもゴール右にそれた。

 

 25分にはグリーズマンに代わりピッチに立ったFWナビル・フェキルが左足で弾丸ミドルを見舞うがシュートは左のサイドネット。フランスはグリーズマンをベンチに下げたあたりから無理に攻め込むことと、前からプレスをかけることはなくなった。

 

 デンマークはボールを保持する時間は長くなったが、失点をすれば他会場の結果次第で決勝トーナメント進出の可能性が消滅する。こちらもセーフティーファーストのプレーが多くなった。

 

 結局、両チームともリスクを冒すことはせずにタイムアップ。今大会初のスコアレスドローに終わった。この結果、フランスが順当に1位通過、デンマークが2位でGL通過を果たした。

 

(文/大木雄貴)