3日(現地時間)、サッカーロシアW杯決勝トーナメント1回戦のスウェーデン代表対スイス代表の一戦がサンクトペテルブルクで行われた。試合は1対0でスウェーデンが勝利した。後半21分にMFエミル・フォシュベリのゴールで先制。スウェーデンはこの1点を守り切った。

 

 エースの一撃でスイスに勝利(サンクトペテルブルク)

スウェーデン 1-0 スイス

【得点】

[スウェ] エミル・フォシュベリ(66分)

 

 古豪のスウェーデンが24年ぶりにベスト8に駒を進めた。試合は序盤からスイスにボールを支配されたが、決定機はスウェーデンの方が多かった。

 

 8分にスウェーデンのFWオラ・トイボネンが2トップを組むFWマルクス・ベリにパスを送る。ベリはペナルティーエリア内から右足を思い切り振りぬいたが、力み過ぎて大きくゴールの枠をそれた。

 

 その1分後にはスイスGKのヤン・ゾマーのパスをスウェーデンのMFアルビン・エクダルがカット。ラストパスを受けたベリがシュートを放つがスイスDFがブロック。こぼれ球につめたエクダルがミドルを放つがゴールネットを揺らせなかった。

 

 24分、スイスがやっとチャンスをつくる。右サイドからMFジェルダン・シャキリが左足で鋭いクロスを入れ、MFシュテフェン・ツバーが頭で合わせるがゴール右に外れた。スウェーデンは前半、ピンチらしいピンチはこれくらいのものだった。

 

 41分にはスウェーデンの右サイドバックのミカエル・ルスティングがライナー性のクロスをファーサイドへ。これにエクダルが右足インサイドで合わせるがゴール左に外れた。

 

 後半に入るとスウェーデンの10番を背負うフォシュベリが大仕事をやってのける。21分、中盤右サイドからピッチ中央でフォシュベリがボールを持ち、左サイドのトイボネンに展開。トイボネンがタメをつくってペナルティーエリア手前に走り込むフォシュベリにリターンパス。絶好の位置でボールを受けた10番は相手DFをひとりかわして右足を振りぬく。シュートはスイスDFに当たりコースがかわってゴールに吸い込まれた。自分で展開し、最後は自分が決める。スウェーデンのエースであることを証明するような得点だった。

 

 こうなるとスウェーデンは自慢の堅守でゴールに鍵をかける。対するスイスは苦し紛れのミドルシュートが多かった。

 

 後半アディショナルタイム、スウェーデンはピンチを迎えた。スイスの左サイドバック、リカルド・ロドリゲスに鋭いクロスを入れられて途中出場のFWハリス・セフェロビッチに頭で合わせられた。だが、スウェーデン守護神のロビン・オルセンがファインセーブ。スコアは1対0のまま終了した。

 

 ボール支配率はスイスが64%、スウェーデンはわずか36%だった。それでも効率よくボールを運びチャンスを多くつくったのはスウェーデンだった。ヨーロッパ予選でオランダ、イタリアに競り勝ってきた古豪はベスト4をかけてコロンビア対イングランドの勝者と戦う。

 

(文/大木雄貴)