6日(現地時間)、サッカーロシアW杯準々決勝のフランス代表対ウルグアイ代表の一戦がニジニ・ノヴゴロドで行われた。試合は2対1でフランスが勝利した。前半40分、DFラファエル・ヴァランのゴールでフランスが先制。後半16分にFWアントワーヌ・フリーズマンがミドルシュートを決めた。

 

 グリーズマン、1G1A活躍(ニジニ・ノヴゴロド)

フランス 2-0 ウルグアイ

【得点】

[フ] ラファエル・ヴァラン(40分)、アントワーヌ・・グリーズマン(61分)

 

 W杯準々決勝らしい好ゲームとなった。ボールを持つフランスと体を当てて攻撃の芽を摘むウルグアイの展開となった。

 

 フランスがサイドからFWオリビエ・ジルーを目掛けてクロスを入れてもウルグアイのベテランセンターバックのディエゴ・ゴディンがポジション争いの段階で軽く体を当てる。ジルーは体のバランスを崩されて思うような体勢でゴールを扱わせてもらえない。

 

 ウルグアイの厳しい守備に手を焼いたフランスはセットプレーから活路を見出す。40分、フランスの右サイドからのFKだった。キッカーのグリーズマンがタイミングをずらすようにワンフェイクを入れる。ペナルティーエリア内のマークがルーズになった瞬間にニアサイドにクロスを入れた。これにフリーでヴァランが合わせてフランスが先制ゴールを決めた。

 

 前半終了間際、フランスにピンチが訪れる。フランスから見て左サイドでウルグアイにFKを与えてしまう。クロスを入れられDFマルティン・カセレスにヘッドで合わせられる。シュートは枠を捉えたが、フランスの守護神、ウーゴ・ロリスが右手一本で見事にセーブ。フランスが無失点で試合を折り返した。

 

 後半14分、ウルグアイが流れを変えるために2枚替えを行う。FWマキシ・ゴメスとMFクリスティアン・ロドリゲスを投入した。しかし、フランスは流れを渡さなかった。

 

 16分、フランスのエースが得意の左足で追加点を奪う。MFポール・ポグバがピッチ中央からドリブルでゴール前までボールを運び、MFコランタン・トリソにはたく。トリソは左サイドにポジションを取るグリーズマンにラストパスを送る。フリーでボールを受けたグリーズマンがエリア外からブレ球のミドルを放つと、GKの手を弾きとばし、ゴールラインを割った。フランスのエースがウルグアイの息の根を止めた。

 

 流れに乗れないウルグアイは前線でFWルイス・スアレスが孤立してしまい、厚みのある攻撃を仕掛けられない。一方のフランスはグリーズマンを温存する余裕さえあった。スコアは2対0のまま試合は終了。フランスが危なげなく勝利した。

 

 グリーズマンは今大会、PKによる得点のみだった。だが、ついに流れの中から得点を奪った。エースが調子に乗り出すと、元々安定感のあるフランスがさらに上昇気流に乗るはずだ。“レ・ブルー”が20年ぶりの頂点を目指し、まずはベスト4に生き残った。

 

(文/大木雄貴)