二宮清純: この人と飲みたいは引き続き元木大介さんと本格芋焼酎『木挽BLUE』を飲みながら、野球談義です。
元木大介 『木挽BLUE』はロックでも水割りでも、どんな飲み方でも香りが良く、しっかりした味わいですね。


二宮: ポジションや打順を問わずに持ち味を発揮した、現役時代の元木さんとダブります。
元木 それ、最高の褒め言葉です! 気分が良いので、早速おかわりをいただきます。

 

二宮: おっ、ピッチも上がってきました。では後編もとっておきのこぼれ話をお願いします。
元木 まかせてください!

 

 

 

 

 ゴジラのメディア対策

 

二宮: 最近、若手の野球選手はお酒を飲まなくなったと言われていますが、元木さんの時代は?
元木 僕らがギリギリ、大いに飲んだ世代じゃないですかね。チームメイトでよく一緒に飲みに行ったのはマキさん(槙原寛己)です。

 

二宮: 年齢は槇原さんの方が8歳上ですよね?
元木 そうです。普通はそれくらい年齢が違うとあまり接点はないのですが、僕たちは同じ用具メーカーを使っていたんです。そこの会議で顔を合わせることも多く、2人してよく飲むようになりました。最初はあの人、すごい人見知りで、ほとんど喋らないという印象でしたけど、飲むと「この人、全然違うじゃん」と。

 

二宮: 面白い人だった、と。
元木 そうです。飲むとすごく面白くて、そこからずっと遠征ではマキさんと連れ立って飲んでいましたね。

 

二宮: 槇原さんといえば1994年5月18日、福岡ドームの広島戦で完全試合を達成しました。あのとき、確か前々日の夜に門限破りをして、外出禁止と罰金を言い渡されていたんですよね。
元木 マネジャーから「罰金と外出禁止な」と言われて、マキさんは「ちょっと待って。明後日、先発するから、そこで良いピッチングをしたら処分を撤回してくれ」と。

 

二宮: それが完全試合につながるんですから、人生とはわからないものです。
元木 完全試合の後、マキさんが「ダイスケ、やったぞ。これで罰金もなくなったし、外出禁止もない。もう何も言われないだろう」って。いやいや、喜び方がおかしくないですか、と(笑)。

 

二宮: 喜ぶなら処分撤回よりもパーフェクトの方でしょう。
元木 そうそう。罰金どころかボーナスをもらえる快挙ですからね。本当、マキさんは面白い人です。

 

二宮: 2人は酒の席でどういう会話を?
元木 調子がいいときは、わいわいと盛り上がるし、反対に悪いときには「頑張ろうな」ってお互いに慰め合うみたいな。サラリーマンの飲み会と一緒ですよ。そういえば99年、マキさんが甲子園で敬遠のボールを打たれたことがありましたよね。

 

二宮: 新庄剛志さんがサヨナラタイムリーを打った6月12日の試合ですね。
元木 あのときは試合後、2人でカラオケに行ってお互いに元気の出る前向きな歌で慰め合いました。当時は僕も試合に出してもらえないことが多かったので、「ダイスケ、お前も頑張れよ」「はい、頑張りましょう」って。

 

二宮: 目に浮かぶようです。後輩ではどんなメンバーと?
元木 ヨシノブ(高橋由伸)やヒサノリ(高橋尚成)ですね。

 

二宮: 松井秀喜さんは?

元木 松井は個人行動でした。で、彼が偉いのは新聞記者を食事に連れて行くんですよ。

 

二宮: ちょっとしたメディア対策ですか。
元木 だから、誰も松井のことを悪く書かなかった(笑)。僕も記者と飲みに行っていれば良かったかなァ。

 

二宮: アハハハ。しかし元木さんは話が面白いし、引退後はテレビなどメディアに引っ張りだこです。
元木 いえいえ。今年は甲子園が100回ということで声をかけてもらってますけど、たまたまです。

 

 落合竜に誘われた

 

二宮: 元木さんの母校・上宮(大阪)は甲子園に春は8回出場していますが、夏はまだ1回なんですね。
元木 僕らの世代の1回だけです。

 

二宮: 今年は酷暑ですが、今も昔も夏の高校野球は大変でしょう。
元木 夏の高校野球でどこが熱いかというと、足の裏なんですよ。

 

二宮: 足の裏?
元木 はい。僕らの時代、スパイクは薄い革底で金属の歯を釘で打ち付けていたんです。今みたいにインソールが発達していたわけでもないから、金属の歯を通して地面の熱が全部、足の裏に伝わってくるんですよ。

 

二宮: それはやっていた人にしかわかりませんね。
元木 次に熱いのは金属バットです。「さあ、こーい」ってバットを担ぐと、首筋に当たって「アッチ!」って。だからバットを氷水で冷やしてましたよ。

 

二宮: 「強豪校はバットを冷やして反発力を上げている」というウワサもありました。
元木 それも少しはあると思いますが、一番の理由は熱いからです。地面に置いていた金属バットなんて熱くて持てないですからね。

 

二宮: 甲子園でも冷やしましたか?
元木 ベンチにバケツを持ち込めなかったので冷やしませんでした。

 

二宮: でも、1試合2本塁打ですから大したものです。
元木 冷やしていれば、もっと打てたかもですね(笑)。

 

二宮: やはり高校球児にとって甲子園は特別ですか。
元木 試合もそうですけど、入場行進のときから気分が高揚していました。「うわっ、帝京だ」とか「明徳だ」「これが池田か」など、名前の知られている強豪校を見ると「あいつらと戦いたいな」という気分になりましたね。

 

二宮: 元木さんは05年限りで引退しました。他球団からコーチの誘いなどは?
元木 引退してすぐに落合博満さんから「お前、ユニホーム着る気はあるか?」と聞かれました。

 

二宮: 中日の監督時代ですね。
元木 はい。それで辞めてすぐだったから「いや、ないです」と言ったら、そのまま終わっちゃったんですけどね。それからずっと子供たちの野球を見てきて、今回も監督(カル・リプケン12歳以下世界少年野球大会)をやって、僕も野球が好きなんだなと改めて感じています。

 

二宮: では、いずれどこかのコーチや監督に?
元木 指導者というのは自分から売り込んでやるものではなく、球団に要請されて受けるものだと思っています。それが巨人だったら当然、恩返しをしなきゃいけないし、他球団だとしても、昔ほどは悩まないでしょうね。

 

 声出しの効果

 

二宮: 引退後、ネット裏から野球を見ていて、野球観は変わりましたか?
元木 他球団のキャンプを見られたのは非常に大きかったです。やはり強いチームというのはキャンプから声が出ています。

 

二宮: 声を出す効果とは?
元木 声出しはコミュニケーションでもあるし、試合の流れを見ることでもある。見ていないと声は出せませんから。いいメンバーを揃えていても静かにやっている球団は、やはりシーズンが終わるとBクラスということが多いですよ。

 

二宮: 今年の巨人は?
元木 これまでよりも声は出ている方です。ただ気になるのは、野球は個々ではなくて組織で戦うものなんですよ。そういう意味で巨人は「自分が頑張らなきゃ」という選手が多すぎる。強いチームには「オレが活躍して勝つ!」ではなく「自分が犠牲になっても試合に勝つ」という選手が多いんです。

 

二宮: 興味深い分析ですね。
元木 僕は現役時代から、1試合で27個のアウトの中でチームに貢献したアウトが多ければ多いほど、チームは勝つと思っていました。進塁打でも1アウトですけど、貢献していますよね。今はそういう野球をする選手が少なくなってきていて、全員がトリプルスリーを狙っている雰囲気がある。それが巨人がなかなか優勝できない要因のひとつのように感じています。

 

二宮: 面白い話に引っ張られるようにボトルもだいぶ空きました。ところで巨人でお酒が強かったのは誰ですか?
元木 江藤智さんですね。あるシーズンオフのことです。ゴルフに行って、温泉に入って、それで近くの沢で近所の人が流してくれた魚を釣って焼いて食べて、と盛り上がりました。そのとき、竹の筒に日本酒を入れて軽く温めたものが出てきたんですよ。ものすごく美味しくて、僕らもグイグイ飲みましたが、結局、江藤さんは1人で2升は飲んでました。それで翌日はまたゴルフですからね。

 

二宮: タフですね! 他には?
元木 あとは吉村禎章さんも強かったし、清原和博さんは「量なら江藤やが、飲むスピードならオレや」って、なんか張り合ってましたね(笑)。

 

二宮: アハハハ。では最後にプロ野球の話を。巨人はもうポストシーズンに向けて切り替えですね。
元木 巨人、ヤクルト、阪神がAクラスの残り2席を争っています。こうなったら巨人にはクライマックスシリーズから日本一になってほしいですね。

 

二宮: 広島ファンとしては気になりますね。
元木 お気持ちはわかりますが、そういうルールですから、別に悪いことじゃない。ただ12ゲームも13ゲームも引き離されては日本一と言っても格好がつかないから、あまり首位には離されないようにしてもらいたいですね。

 

二宮: では、最後に元木ジャパンの健闘を祈って、乾杯しましょう。
元木 ありがとうございます。美味しく飲んだ『木挽BLUE』のおかげでアメリカでも頑張れそうです。

 

二宮: では、帰ってきたら祝杯を。
元木 いってきます!

(編注:8月12日、アメリカ・ミズーリ州で行われたカル・リプケン12歳以下世界少年野球大会決勝で、元木監督率いる日本代表は米バージニアに6-2で快勝。大会3連覇を果たした)

 

<元木大介(もとき・だいすけ)プロフィール>
1971年12月30日、大阪府生まれ。少年期から野球を始め、中学時代はボーイズリーグでプレー。高校は上宮(大阪)に進み、甲子園には春2回、夏1回の計3度出場。3年夏は1試合2本塁打をマークするなど甲子園で通算6本塁打を放った。1年間の野球浪人を経て90年、ドラフト1位で巨人に入団。巨人ではバイプレーヤーとして存在感を発揮し、4度のリーグ優勝と3度の日本一に貢献した。05年、引退。プロ通算打率2割6分2厘、66本塁打、378打点。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、元木さんと楽しんだお酒は芋焼酎「木挽BLUE(ブルー)」。宮崎の海 日向灘から採取した、雲海酒造独自の酵母【日向灘黒潮酵母】を使用し、宮崎・綾の日本有数の照葉樹林が生み出す清らかな水と南九州産の厳選された芋(黄金千貫)を原料に、綾蔵の熟練の蔵人達が丹精込めて造り上げました。芋焼酎なのにすっきりとしていて、ロックでも飲みやすい、爽やかな口当たりの本格芋焼酎です。

 

提供/雲海酒造株式会社

 

 

<対談協力>
折おり
東京都港区赤坂2-14-5 Daiwa赤坂ビル1F
TEL. 03-6459-1888
営業時間:16時30分~翌5時
定休日: 日曜、祝日

 

☆プレゼント☆

 元木さんの直筆サインボールを芋焼酎「木挽BLUE」(900ml、アルコール度数25度)とともに3名様にプレゼント致します。ご希望の方はこちらのメールフォームより、件名と本文の最初に「元木大介さんのサイン希望」と明記の上、下記クイズの答え、郵便番号、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)を明記し、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストをお書き添えの上、お送りください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は18年9月13日(木)。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。

 

◎クイズ◎

 今回、元木大介さんと楽しんだお酒の名前は?

 

 お酒は20歳になってから。

 お酒は楽しく適量を。

 飲酒運転は絶対にやめましょう。

 妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。


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