(写真:後半戦に向けて「何をすべきかよりもどうあるべきか」と語る秋元監督)

 伊予銀行VERZのメンバーで臨んだ愛媛県代表は今月19日に行われた国民体育大会四国予選・成年女子の部を順当に勝ち抜いた。これで9月29日から開幕する「福井しあわせ元気国体」への出場権を獲得。地元優勝を決めた昨年の「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」に続く国体連覇に挑むこととなった。指揮を執る秋元理紗監督は昨年、記録員としてベンチ入り。サポート役に回り、愛媛の7年ぶりの優勝に貢献した。今大会は国体初采配となる。

 

 

「リーグで戦うのとは違う感覚。トーナメントなので、いつも以上に先制して守備でのミスをなくしていこうという意識で戦いました」と秋元監督は国体四国予選を振り返る。初戦の徳島県代表には2-1。代表決定戦となった高知県代表には7-0で勝利した。

 

 国体の登録メンバーはわずか13人。主戦場とする日本女子ソフトボールリーグ1部では25人までだから、いかにやりくりするかがカギを握る。昨年のえひめ国体は本職のキャッチャーを二宮はな1人だけにし、ピッチャーの枚数を増やした。今年の福井国体では内海花菜、庄司奈々の2枚看板を残し、キャッチャー2人体制に戻した。

 

 約1カ月後に控える国体。指揮官はこう意気込む。

「一戦一戦勝っていくしかない。去年のチームは去年のチーム。気持ちを新たに優勝目指して頑張ります」

 

(写真:攻守に渡る活躍が期待されるキャプテンの對馬)

 9月は8日から日本リーグが再開する。伊予銀行は開幕戦を白星で飾ったものの、そこから悪夢の10連敗。前半戦を最下位で終えた。

「毎週試合がある中で負けが続くとなかなか抜け出せない。負けの方に。良くない流れを切れなかった」(秋元監督)

 

 前半戦は特に貧打が目立った。11試合で18得点はリーグワースト2位だ。完封負けは6試合。2点差以内で負けた試合も6と接戦を落とすことが多かった。「あと1本が出なかった」と指揮官。昨季5本塁打、14打点の加藤文恵は今季チームに帯同はしているが、選手でプレーする予定はなく実質スタッフとなったことの影響も少なくないだろう。

 

 6月上旬からのリーグ中断期間は練習試合や遠征、合宿に充てた。秋元監督はいい切り替えの時間になったという。「これだけ勝てないと、選手自身も真剣に考えるようになる。自分たちで足りない部分、ソフトボールに限らず生活面などいろいろな部分を見直し、改めるきっかけとなったと思っています。もう一度地に足をつけて戦います」

 

(写真:長打力が魅力の樋口。得点力アップのキーマンの1人)

 後半戦のキーマンに指揮官はキャプテンの對馬弥子、樋口菜美、二宮、庄司を挙げる。トップバッターの對馬には出塁率アップ、樋口と二宮にはランナー還す役割を期待したいところだ。對馬は出塁率2割台、樋口と二宮は打率1割台。3人の奮起なくしてチームの得点力アップは望めないだろう。投手ではチーム唯一の白星が庄司についているが、個人成績で1勝5敗と大きく負け越している。防御率は1.99とリーグ10位。粘りのピッチングで、勝ち負けの差を少しでも減らしたい。

 

 9月は日本リーグ、国体の他に全日本総合選手権(茨城・15日~)も控える。毎週末が試合となるハードな日程が後半戦のスタートで組み込まれている。今年の全日本総合は1回戦で城西大学を下せば、2回戦は8月に千葉で行われた世界選手権に出場した日本代表を多く揃えるビックカメラBee QUEENとの対戦が予想される。エースの上野由岐子を擁する昨季の日本リーグ女王だ。

 

「世界選手権では上野投手が注目を集めましたので、私たちが勝って話題になろうかなと思っています」

 指揮官のモチベーションは高い。過去には4度の優勝を誇り、昨年はベスト4に入り、えひめ国体に勢いをつけた。今年も実りの秋にできるのか。前半の鬱憤を晴らす巻き返しに期待したい。

 

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