３月29日（土）
【高校野球】
◇２回戦
岸、６安打11奪三振完投
関東一（東京） ２ ＝ ０１０１０００００
明徳義塾（高知） ３ ＝ ００１０２０００×
関東一は２回表、５番・森山将（２年）の三塁打と７番・篠田泰成（３年）の内野安打で先制に成功する。一方の明徳義塾は３回裏、３番・多田桐吾（３年）が２死一、二塁でタイムリーツーベースを放ち同点に追いついた。関東一は、直後の４回表に大会屈指の好投手の岸潤一郎（３年）から四球とエラーで得点圏に走者を進める。ここで６番・池田瞳夢（３年）がレフトオーバーの二塁打が飛び出し、再び関東一が勝ち越す。再び追いかける展開となった明徳義塾は５回裏、２本のヒットなどで塁を埋める。満塁の好機で４番・西岡創太（３年）が二遊間を破るタイムリーを放ち、同点。続く岸が四球を選び、押し出しで勝ち越し点を奪った。６回表、岸はこの試合はじめてリードした状況でのマウンド。ここからエンジン全開とばかりに４、５、６番打者を空振り三振に切ってとった。７、９回には走者を三塁まで進められるが、生還を許さない。最後の打者も外角に逃げるスライダーで空を斬らせて、ゲームセット。エース岸が被安打６、11奪三振の完投で明徳義塾は10年ぶりのベスト８進出を決めた。
両校譲らず６年ぶりの再試合
桐生第一（群馬） １ ＝ ０００００００１０００００００
広島新庄 １ ＝ ０１０００００００００００００（延長15回）
広島新庄の左腕・山岡就也（３年）、桐生第一の右腕・山田知輝（２年）が先発した試合は、大方の予想通りに白熱した投手戦となった。２回裏、広島新庄は足で山田を崩しにかかる。まずは死球で出塁した６番・二角太陽（３年）が二盗でチャンスメイクした。つづく熊田淳平（３年）の送りバントで山田は三塁へ転送するもセーフ。無死一、三塁となって、田中啓輔（３年）がきっちりとレフトフライを放ち、広島新庄がノーヒットで先制点を手にした。その後は両投手が得点を許さない。このまま試合が終わるかと思われたが、桐生第一は８回表に２死一、三塁のチャンスで３番・柳谷参助（２年）がレフト前へ弾き返し、ついにスコアをタイに持っていった。今大会４試合目の延長戦に投入すると、10回表に桐生第一が勝ち越しのチャンスを得る。２死二塁で２番・石井がライトへヒットを打つと、二塁走者は迷わず三塁を蹴った。タイムリーヒットになるかと思われたが、ここでライトの二角がホームへ好返球し、走者はタッチアウト。広島新庄は守りでエースを救った。ピンチの後にはチャンスあり。広島新庄は11回裏、１死満塁とサヨナラの絶好機を作る。しかし、田中啓がファーストゴロでゲッツーに倒れ、１点が遠かった。結局、勝負は決着つかず15回引き分け。第80回大会の鹿児島工対平安（現龍谷大平安＝京都）以来、６年ぶりの再試合となった。再試合は明日30日の午後３時から行われる。
初戦に続く２ケタ安打で快勝
八戸学院光星（青森） ２ ＝ ０１１００００００
龍谷大平安（京都） ８ ＝ ５０００１０１１×
初戦で17安打16得点と爆発した龍谷大平安打線。この日も初回から八戸学院光星・先発の佐藤駿（３年）に襲い掛かった。２死から２つの四球などで一、三塁のチャンスを作ると、５番・中口大地はピッチャー強襲安打で１人が生還。なおも一、三塁とし、続く６番・常仁志（３年）の打席でダブルスチールを決めた。さらに常にもタイムリーが生まれて、１点を追加すると７番・石川拓弥（３年）がタイムリースリーベース。さらに送球が乱れる間に自らも還った。龍谷大平安はいきなりビックイニングを作り、５点を先制した。対する八戸学院光星も２回に新井勝貴（３年）、３回に北條裕之（３年）の適時打で３点差まで迫った。龍谷大平安は５回裏に１死二、三塁で高橋佑八（３年）がセンターへの犠牲フライを放ち、突き放すと、７、８回にも１点ずつ加点した。守っては２年生左腕の高橋奎二が９回途中まで６安打２失点に抑え、８対２で逃げ切った。龍谷大平安は13安打と、初戦に続く２ケタ安打で準々決勝に進出した。