2日、AFCチャンピオンズリーグのファーストレグ、鹿島アントラーズ対ペルセポリス(イラン)の一戦がカシマスタジアムで行われ、2対0で鹿島が勝利した。試合は後半13分にMFレオシルバのゴールで鹿島が先制すると、25分にはFWセルジーニョが5試合連続のゴールを決めた。

 

 MOMはレオシルバ(カシマ)

鹿島アントラーズ 2-0 ペルセポリス

【得点】

[鹿] レオシルバ(58分)、セルジーニョ(70分)

 

 初めてアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝に駒を進めた鹿島。喉から手が出るほど欲しいこのタイトルをかけたファーストレグの序盤は硬さが目立ちいつものふてぶてしさがなかった。しかし、時計が進むにつれて鹿島が主導権を握った。

 

 31分、MF土居聖真のスルーパスに反応したセルジーニョは右足でシュートを放つが相手DFにブロックされた。42分には、セルジーニョが右サイドからクロスを入れる。これにMF安部裕葵がヘッドで合わせたが惜しくもシュートはゴール左に外れた。

 

 鹿島は相手にチャンスらしいチャンスを作らさず、試合を折り返した。

 

 後半に入っても鹿島がペースを握った。3分、DF西大伍がゴール前にクロスを供給。ゴール前で安部がスルーし、セルジーニョがボールを収め、ペナルティーエリア左のレオシルバにラストパス。レオシルバは右足でシュートを放ったがゴール右に逸れた。

 

 13分、ついに鹿島が均衡を破った。土居からペナルティーアーク付近でボールを受けたレオシルバは左足インサイドでゴール左隅を狙う。シュートは相手DFの股を抜けて見事にゴールネットを揺らした。ブラジル人助っ人が10分前の決定機を外した汚名を返上した。

 

 25分にはコーナーキックのこぼれ球を拾った鹿島が追加点を奪った。跳ね返されたボールをMF三竿健斗がペナルティーエリア付近で胸トラップし、右サイドのセルジーニョへ。これをセルジーニョは左足で、ゴール左に綺麗に流し込んだ。相手GKのタイミングを外した技ありゴールだった。

 

 1点でも返してホームに帰りたいペルセポリスだが、焦りが目立ちラフなプレーが多くなる。鹿島はイレブンが冷静に戦い抜き無失点に抑えて勝利した。

 

 指揮をとる大岩剛監督は試合をこう振り返った。

「前半は相手の勢いに押され受けてしまった。後半はしっかりと全体を前に押し上げることでサイドが使えるようになり相手を広げることができた。そこから中央のコンビネーションが生きた。我々が狙いとしていたパターンが得点につながった。まだ前半(ファーストレグ)が終わっただけなので、アウェーでの戦いに向けてしっかりと準備をする」

 

 セカンドレグは11月11日にイランのアザディ・スタジアムで行なわれる。2点を奪い、なおかつ無失点と、鹿島は有利な状況で敵地に乗り込む。

 

(文/大木雄貴)