22日、FIFAクラブワールドカップ3位決定戦の鹿島アントラーズ(アジア王者)対リーベルプレート(南米王者)の一戦がUAE・ザイードスポーツシティスタジアムで行われ、鹿島は0対4で敗れた。鹿島は前半24分、右CKからMFブルーノ・スクリーニにヘディングで決められて先制を許した。後半27分にはMFゴンサロ・マルティネスに追加点を奪わた。終了間際にはFWラファエウ・サントス・ボレにPKを、マルティネスにはループシュートでゴールを決められて敗北を喫した。

 

 鹿島、前半の好機逸が響く(ザイードスポーツシティ)

鹿島アントラーズ 0-4 リーベルプレート

【得点】

[リ] ブルーノ・スクリーニ(24分)、ゴンサロ・マルティネス(72分、90+3分)、ラファエウ・サントス・ボレ(89分)

 

 世界3位をかけた戦いで鹿島はとことんバーとポストに嫌われた。

 

 序盤に鹿島はアクシデントに見舞われた。6分、リーベルプレートが鹿島DFラインの裏をスルーパスで狙ってきた。このパスをGKクォン・スンテが飛び出してクリアーするものの、遅れて反応した相手FWのボレのスパイクがクォン・スンテの右足に入る。守護神の治療のため試合は数分間とまった。試合再開のFKをクォン・スンテは利き足と逆の左足で蹴ったあたりからも、ダメージを大きさがうかがえた。

 

 11分、鹿島は右CKのチャンスを得る。キッカーのMF遠藤康が左足でインスイングのボールをニアへ供給。DF犬飼智也がヘッドですらし、ファーに走ったDFチョン・スンヒョンが左足で合わせるがシュートは左ポストに嫌われた。3分後には、FWセルジーニョが左足でミドルシュートを放ったが、相手GKに阻まれた。

 

 鹿島は23分、クォン・スンテに代えて、GK曽ケ端準を投入。早々の怪我の影響の交代。負傷により早くも貴重な交代枠をひとつ使うことになった。交代直後、鹿島は相手のCKからスクリーニに頭で合わされて、先制を許した。

 

 前半終了間際、MF安部裕葵が左サイドからカットインで切れ込み右足でシュートを放つ。相手DFにブロックにされた。こぼれ球をDF安西幸輝が右足でゴールを狙うが、ボールはバーを叩いた。好機を逸した鹿島は1点ビハインドで試合を折り返した。

 

 後半に入ると鹿島は相手の好連係から追加点を許した。巧みなパス交換で左サイドを崩されるとMFフアン・キンテーロに低いクロスを入れられる。ペナルティーエリア内ニアサイドでボールを受けたFWフリアン・アルバレスがファーサイドを走るマルティネスにラストパス。ノーマークのマルティネスに難なく左足でゴールネットを揺らされた。

 

 反撃に出たい鹿島は39分、FW土居聖真がペナルティーエリア内左で切り返して右足でシュートを見舞うが、ボールはバーに嫌われた。その3分後のゴール正面で得たFK。キッカーのMF永木亮太が直接ゴール右を狙ったが、これもバーに跳ね返された。

 

 44分には犬飼が与えたPKをボレに確実に決められた。アディショナルタイムにはマルティネスに美しいループシュートで4点目を奪われ、万事休す。この試合だけで4回もゴールの枠に嫌われた鹿島。数センチの差が結果として大きな差となった試合だった。

 

(文/大木雄貴)