サッカー日本代表(FIFAランキング50位)は17日、アジアカップグループステージ第3節でウズベキスタン代表(同95位)とUAEのアル・アインで対戦し、2対1で勝利した。試合は前半40分に日本は先制されたが3分後にFW武藤嘉紀(ニューカッスル)のヘディングのゴールで追いついた。後半に入ると13分、開催国のアル・アインでプレーするMF塩谷司がミドルシュートを突き刺し逆転に成功し、逃げ切った。

 

 主力温存で貴重な勝ち点3!(アル・アイン)

日本代表 2-1 ウズベキスタン代表

【得点】

[ウ] エルドム・ショムロドグ(40分)

[日] 武藤嘉紀(43分)、塩谷司(58分)

 

 既に日本もウズベキスタンも2位以上を確定させ、決勝トーナメント進出を決めているこの一戦。日本は前節のオマーン代表(FIFAランキング82位)戦からMF北川航也(清水エスパルス)を除く10人を入れ替えて臨んだ。

 

 序盤、日本はウズベキスタンのサイドの選手がワイドにポジションを取ってきたことに気を取られた。逆サイドに張る選手に気を取られ、サイドバックのDF室屋成(FC東京)とDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)が中央に絞るでもなく、きっちり相手にマークにつくでもない中途半端なポジショニングを取らされ、ひとりひとりの距離が遠のいてしまった。

 

 40分に、ウズベキスタンに横に間延びした日本DFラインのスペースを突かれた。日本の左サイドを起点にされて、ボールサイドにカバーに入ったセンターバックの槙野智章(浦和レッズ)がサイドにつり出されてしまう。すると、MFドストンベク・ハムダモクに槙野と相方センターバックの三浦弦太(ガンバ大阪)の間にスルーパスを通される。これに反応したFWエルドル・ショムロドフにドリブルでペナルティーエリア内に侵入され、最後は右足でゴールネットを揺らされた。

 

 失点から3分後だった。日本が同点に追いつく。相手陣内右サイドで室屋が反転を織り交ぜたドリブルでマーカーを振り切り右足でセンタリングを供給。このボールは寸分の狂いもなくファーサイドで待つ武藤の頭にピタリと合い失点から早々、日本が同点に追いついた。室屋はこれまでスピードや縦の上下動、粘り強い守備に定評があった選手だが、代表クラスの試合では初めてキックの精度で魅せた場面だった。

 

 1対1で試合を折り返すと、地元リーグでプレーする塩谷が輝きを放つ。後半13分、CKからのこぼれ球に反応するとペナルティーエリア外から左足振り抜く。フォロースルーをアウトサイド気味に振り抜いた強烈なシュートは相手ゴール右に突き刺さり、日本は逆転に成功した。この試合の結果、日本は21日にグループEの2位通過の代表(カタール代表もしくは、サウジアラビア代表)と対戦する。

 

(文/大木雄貴)