岡田麻央(元バスケットボール選手、タレント)<後編>「想像できないことを経験したい」
二宮清純: 岡田さんは愛知の名古屋経済大学高蔵高校のご出身です。愛知の女子バスケットボールと言えば、桜花学園高が有名ですね。
岡田麻央: 愛知っていうと、そう思われる方が多いですね。桜花はエリート中のエリートが集まっている学校。私はエリートではなかったんです。
二宮: とはいえ、高校卒業後は実業団のトヨタ紡織サンシャインラビッツへ進むわけですから才能があったということでしょう。
岡田: いえいえ、私は指導者の方に恵まれるなどラッキーだったんです。
二宮: ポジションはガードフォワードでした。
岡田: 主にシューターでしたが、高校時代はどこでもやっていましたね。
二宮: 身長165cm とバスケ選手としてはそれほど高くない。それでも何でもできるということは、センスが良かったんですね。
岡田: どうですかね? 私は外のシュートが上手いというよりは、どのプレーもバランスよくできた。ドライブも好きでしたし。技術があるというよりはバスケをよく理解していたんだと思います。
二宮: トヨタ紡織では高卒1年目にして15試合に出場しました。
岡田: 入った当初はWリーグの下位リーグにあたるW1リーグに上がったばかりでしたので、強豪チームではありませんでした。他の選手がケガをしたこともあり、スターターとしても起用されたんです。W1リーグ最後の年に優勝することができ、その後W1リーグはWリーグと統合されました。Wリーグでは3年プレーしました。
二宮: それでもポジションを奪うのは容易ではなかったでしょう。
岡田: 高校時代は1対1で勝負を仕掛け、自分が点を取るタイプでした。でも社会人や上のレベルになると私より上手い選手はたくさんいます。だから私は数字に表れない動きが良かったんだと思います。
二宮: ゲームを読む力に長けていたのでしょうね。そういうのは高校時代に教わったのでしょうか?
岡田: いえ。自分の感覚だと思います。理解力はあったので。
二宮: バスケIQが高かったんでしょうね。
岡田: 勉強ができたのは小中学校まででしたけどね。ただ理論立てて物事を考えるのは、ずっと好きでしたね。
自分を表現したい
二宮: 現在はレポーター、モデルなどタレントとして幅広いジャンルで活躍されています。芸能界には元々興味があったのですか?
岡田: はい。引退する2年前には何かしら関わりたいと思っていました。最初は音楽で関われたならと考えていました。それにファッションも好きだったので。バスケは音楽とファッションと繋がりも強いスポーツです。だからまとめて何かできないかなと。今はバスケブランドなどスポーツウェアが中心です。バスケ以外のオファーもあったらうれしいですね。
二宮: その道を志すきっかけは?
岡田: BIGBANGのG-DRAGONのカリスマっぷりに衝撃を受けて、芸能界を目指すようになりました。
二宮: K-POPを代表するアーティストですね。ということは歌手活動をメインにやっていきたい?
岡田: いえ。それはやりたいことのひとつではありますが、今は好きなことで表現したい。例えば現役時代はバスケで自分を表現していたと思うんです。今は別のかたちで表現したいと考えています。
二宮: バスケコートから別のステージに挑戦していくわけですね。
岡田: それがファッションや音楽だといいなと思っています。今はひとつのことよりもいろいろなことをやってみたいです。
二宮: ご両親はテレビでのご活躍を喜んでいるでしょう。
岡田: はい。それも私がこの道を目指す理由のひとつです。お父さんとお母さんは私のバスケの試合を観に行くのが、昔からめちゃくちゃ好きだったんです。それなのに私が引退することで楽しみを奪ってしまうようで申し訳ない気持ちがありました。だからメディアに出ることで2人も喜んでくれるだろうなと。
3×3の可能性
二宮: 孝行娘ですね。東京五輪では正式種目となった3人制バスケットボール(3×3)を始めたのもそんな理由から?
岡田: それもありますが、今シーズンは3×3.EXE PREMIER (3人制バスケットボールトップリーグ)の女子カテゴリーがスタートしたので私にも声が掛かったんです。もうバスケを辞めて次の道へ進もうと、愛知から東京に引っ越してきていました。でも“これはまたチャンス。違うかたちでバスケに関われるならやってみよう”と思ったんです。
二宮: では、あわよくば東京五輪出場を?
岡田: 狙うとダメなタイプなので、今は楽しくプレーしています。
二宮: 人数はもちろんですが、ゴールは1つでコートは半分と5人制とはずいぶん違いますね。
岡田: そうですね。1人1人のスキルが必要ですし、オールラウンダーを揃えているチームが強い。全く違う競技と言っていいと思います。当たりも強いし、少しぐらいぶつかってもファウルにならない。3×3には“個”の印象が強いですね。
二宮: 日本が東京五輪で上位にいくためには何が必要でしょうか。
岡田: 5人制と比べて3×3の方が背の小さい選手でも戦える部分があると思います。5対5だったらカバーし合えるところも、スペースが広い分だけ1対1に強い選手が絶対に優位に立てる。ダブルチームにいけば当然、スペースも空きますから。だから1人1人が個のスキルを上げて、点の取り方を突き詰めていけば、日本にも勝機は十分にあるスポーツだと思います。
二宮: 3×3の選手、モデル、レポーターと忙しい日々ですね。
岡田: バスケ番組のロケの他には日本サッカー協会の『夢先生』を月に1回参加させていただいています。3×3のチームには運営をサポートしています。
二宮: いずれは指導者の道も考えていますか?
岡田: 全然ないですね。いつかはやりたくなるかもしれませんが、今はいろいろなことを経験したい思いの方が強いです。死ぬまでにどれだけ世界のことを知れるか。いろいろなことを見たいし、知りたい。例えば指導者として1つのチームを持ってしまうと、そこに集中しなければいけませんから。
目的に合った自分になる
二宮: 他にやってみたいことはありますか?
岡田: 想像できる範囲を超えたものを知りたいです。“ここに行ってみたい”と思うところに行きたい気持ちはもちろんありますが、“こんなところがあったの!”と驚くようなことを体験したいんです。
二宮: 例えば宇宙旅行とか?
岡田: ぜひ行ってみたいです!
二宮: 東京に来られてからお酒をたしなむようになったとおっしゃっていましたが、普段はどういった方たちと?
岡田: アスリート会といった感じで選手や引退した方たちと飲みますし、お笑い芸人さんなどがいるもっと幅広い業種の方がいるところにも行きます。もちろんそこで仲良くなった子たちと食事や飲みに行くこともあります。なるべくいろいろなところに出向くようにしています。
二宮: ネットワークを広げることで、仕事に繋がることもあるかもしれませんしね。元々、社交的な性格でしたか?
岡田: 実はめっちゃ人見知りだったんです。友だちもバスケ部の子ばかりだった。昔はスポーツを一緒にやらないと、その人の本性がわからなかった。きついときに頑張る人かどうか、本音を言い合える仲かどうか。それがスポーツを通してはっきりと見えるから、仲間になれていたんです。逆にそれ以外で人と接する方法がわかりませんでした。だから東京に来てから、それじゃダメだと自分から心を開くようにしています。今は誰とでもしゃべるし、しゃべりたい。人が変わったと思います。
二宮: だいぶキャラクターが変わったんですね。
岡田: そのときどきに必要な自分になったんだと思います。5人制のバスケをやっている頃はそれでいいと考えていましたから。私は効率的なことが好きだから、目的に合った自分になれるんです。
二宮: グラスも空きましたね。
岡田: 全然余裕でしたね。今まで芋焼酎を避けてきた私が、こんなに楽勝で飲めるとは思わなかった!
二宮: 改めて雲海酒造の本格芋焼酎『木挽BLUE』の感想は?
岡田: 本当においしいです。今度、私のように芋焼酎を“飲まず嫌い”している人がいたら勧めたいと思います! それにスッキリしていて飲みやすいので、女子会やアスリート会でも人気者になりそうですね。
二宮: では、お土産に3本差し上げます。
岡田: ありがとうございます。うれしい! 家飲みでも活躍してくれそうです!
(おわり)
1988年11月16日、愛知県生まれ。小学4年時からバスケットボールを始める。名経大高蔵高校を経て、トヨタ紡織に入社。トヨタ紡織サンシャインラビッツで8シーズンプレーした。15年に現役引退。その後はモデル、解説者、タレントなど活躍の場は多岐に渡る。スポーツイベントやアスリート教育活動にも携わり、バスケットボール普及に貢献している。18年から3人制バスケットボール(3×3)の女子リーグにも参戦中。身長165cm。
今回、岡田さんと楽しんだお酒は芋焼酎「木挽BLUE(ブルー)」。宮崎の海 日向灘から採取した、雲海酒造独自の酵母【日向灘黒潮酵母】を使用し、宮崎・綾の日本有数の照葉樹林が生み出す清らかな水と南九州産の厳選された芋(黄金千貫)を原料に、綾蔵の熟練の蔵人達が丹精込めて造り上げました。芋焼酎なのにすっきりとしていて、ロックでも飲みやすい、爽やかな口当たりの本格芋焼酎です。
提供/雲海酒造株式会社
<対談協力>
イタリアンバー ボッチャーノ ビア&ワイン 恵比寿ガーデンプレイス店
東京都渋谷区恵比寿4丁目20-3 恵比寿ガーデンプレイス タワー棟39階
TEL:03-6447-7885
営業時間
月~金 ランチタイム11:00~16:00/ディナー17:00~23:00
土・日・祝日 11:00~23:00
(定休日は施設の休業日に準ずる)
☆プレゼント☆
岡田さんの直筆サイン色紙を芋焼酎「木挽BLUE」(900ml、アルコール度数25度)とともに3名様にプレゼント致します。ご希望の方はこちらのメールフォームより、件名と本文の最初に「岡田麻央さんのサイン希望」と明記の上、下記クイズの答え、郵便番号、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)を明記し、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストをお書き添えの上、お送りください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は19年2月14日(木)。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。
◎クイズ◎
今回、岡田麻央さんと楽しんだお酒の名前は?
お酒は20歳になってから。
お酒は楽しく適量を。
飲酒運転は絶対にやめましょう。
妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。
(構成・写真/杉浦泰介)