シカゴ・カブスの藤川球児が8日、敵地でのコロラド・ロッキーズ戦でメジャーリーグでは約1年2カ月ぶりの登板を果たした。阪神からFA移籍で2013年にカブスと2年契約を結んだ藤川は、開幕直後にクローザーの座を勝ち取ったが、右腕の痛みを訴え、故障者リスト入り。6月に右ヒジ靱帯の移植手術を受け、リハビリを続けていた。久々のメジャーでのマウンドは6回、無死一、二塁のピンチで2番手として起用され、最初の打者に死球を与えたものの、後続を断って1回を無失点に抑えた。カブスは4−13で敗れた。
 復帰ではなく、復活への第一歩だ。
 正常な腱を移植するトミー・ジョン手術を受け、昨季の大半を棒に振った藤川は、この7月にマイナーで実戦復帰。12試合に登板して1失点と順調な回復ぶりをみせ、7日よりロースター入りしていた。
 
 この日、マウンドに上がったのは6回裏、4−8と逆転を許した場面だ。先発のジェーク・アリエッタが、このイニングに8連打を浴び、6失点でKO。なおも無死一、二塁の場面で火消し役を任された。

 最初に対戦した1番チャーリー・ブラックモンには1−2と追い込みながら死球を当ててしまい、満塁とピンチがさらに拡大したが、続くジョシュ・ラットリッジはフォークボールを打たせて併殺打に仕留める(その間に三塁走者が生還)。中軸のジャスティン・モーノーはレフトフライを打たせ、10球で3つのアウトを奪った。

 カブスには同じ手術を受けて復帰した和田毅が7月にメジャー初登板を果たし、先発で1勝(1敗)をあげている。同学年の日本人リレーで、ナ・リーグ中地区最下位に沈むカブスに希望の光を与えたいところだ。