ウルフパック、3連勝も守備に課題 ~特別強化試合~
27日、ウルフパック強化試合が東京・
先週はハリケーンズの下部チーム、ハリケーンズBに大勝したウルフパック。この日はウェスタン・フォースと対戦した。
HO堀江翔太、SO田村優はヒト・コミュニケーションズ サンウルブズに合流。スタメンにはHO坂手淳史、SO松田力也の帝京大出身の2人が起用された。ジャパンの司令塔候補にあがる松田はSH流大とハーフ団を構成。まず8分にPGを決め、正確なキックでアピールする。
11分、左サイドでWTB福岡堅樹からオフロードパスを受けた坂手が左隅にトライを挙げる。15分には右サイドへ展開。No.8アマナキ・レレイ・マフィからのオフロードパスをWTBレメキ・ロマノ・ラヴァがキャッチした。鋭いステップで対峙するディフェンスをかわし、右隅に飛び込んだ。松田はいずれも角度のないコンバージョンキックを決めた。
松田のPGで20点差と突き放したウルフパックだったが、21分と25分にトライを許すなど20-10と迫られた。28分に松田のPG、36分のマフィのトライ。松田のコンバージョンが決まり、30-10とリードして前半を終えた。
後半開始後もウルフパックのペースで進んだ。4分にレメキがトライ。7分には松田のキックパスに反応した福岡がインゴール左隅に飛び込んだ。この日最大の34点差をつけた。
強化試合のためリザーブは10人。ジェイミー・ジョセフHCは9分、17分に3枚ずつ替えた。25分には4枚替え。しかし、その間にウェスタン・フォースに3トライを喫する。相手にスキを与え、自由に攻めさせてしまった。33分には1トライ1ゴールを返したものの、終了間際にも攻め込まれ、1トライ1ゴールを決められた。
ジョセフHCは「3分の2は非常に満足している。ウェスタン・フォースは当初思っていた作戦ではなかった。だが選手たちは賢いプレーで臨機応変に対応してくれた。後半メンバーを入れ替えて崩れはじめた。自分たちが平凡なプレーをしてしまった。反省を生かして修正していきたい」と振り返った。
指揮官が「10点満点中5点」と評価した試合の中で「7点」を付けられたのが松田だ。ジャパンでもSOは田村がメインで任されているが、この日は松田が10番を背負った。「久しぶりに10番をつけて手応えもあった」。任されたプレースキックは9本すべて決めた。「だ後半悪い流れになった時にどうコントロールするかが課題」と反省点も挙げた。
5カ月後の本番へ。多くのメンバーを試し、強化を図りたい。流は「どんなメンバーがきた時でもチームとして同じ絵を見て、ゲームプランを遂行しないといけない。そこを僕がコミュニケーションをとってやっていきたい」と語った。サンウルブズはオーストラリア遠征。ウルフパックも12日、17日にスーパーラグビーの下部チーム(ブランビーズB、レベルズB)と対戦する。
(文・写真/杉浦泰介)