8月15日(金)

◇1回戦
 16安打の猛攻で大勝
智弁学園(奈良)    4 = 002001001
明徳義塾(高知)   10 = 03010042×
【本塁打】(智)広岡
     (明)田中
 好投手・岸潤一郎(3年)擁する明徳義塾と、今大会屈指のスラッガー・岡本高彰(3年)擁する智弁学園との好カードとなったこの試合は、3季連続、夏は5年連続出場と経験値で上回る明徳義塾に軍配が上がった。先制したのは明徳義塾。2回裏、2死一塁から7番・水野克哉(3年)の打球はライト前へ。これをスライディングキャッチを試みた右翼手が後逸し、その間に一塁ランナーが先制のホームを踏んだ。さらにこの回2点を追加し、3点のリードを奪った。しかし、その直後の3回表、智弁学園は1死二塁から1番・大西涼太(3年)のタイムリーで1点を返すと、さらに2死二塁からは3番・岡本が、岸の高めに浮いたスライダーを完璧にとらえ、レフトへ鋭いライナーを飛ばす。二塁ランナーが返り、1点差に迫った。だが、4回裏、明徳義塾は無死満塁と絶好のチャンスをつかんだ。1死後、1番・高野航平(3年)のタイムリーで1点を追加した。しかし、智弁学園のエース尾田恭平(3年)も踏ん張った。後続を2者連続三振で断ち、最大のピンチを最少失点で凌いだ。そして6回表、智弁学園は犠飛で再び1点差に迫る。7回裏、明徳義塾は1死満塁から内野ゴロの間に1点を挙げると、なおも2死一、三塁。ここで切り札の田中秀政(3年)を代打に送った。高知大会では代打で7割5分と高打率をマークした田中は、甲子園でも期待に応え、ダメ押しの3ラン。明徳義塾はさらに8回裏にも2点を追加した。一方、智弁学園は最終回に7番・広岡大志(2年)が一発を放つも、時既に遅し。16安打10得点の猛攻を見せた明徳義塾が大勝した。


 4安打も試合巧者ぶりを発揮し7得点
大阪桐蔭     7 = 021112000
開星(島根)    6 = 401000010

 初回は両先発の明暗が分かれた。強打の大阪桐蔭打線を3者凡退で切ってとり、最高の立ち上がりを見せた開星エースの恩田和季(3年)。一方、大阪桐蔭の先発・田中誠也(2年)は2本のヒットと死球で1死満塁とピンチとなる。5番・金築翔太(3年)、に2点タイムリー、さらに2死後には7番・石原大暉(3年)、8番・恩田にもタイムリーを浴び、いきなり4点を失った。ところが2回表、恩田が突然、制球を乱し、3四死球で1死満塁と自らピンチを招くと、犠飛、暴投で無安打ながら2点を失った。3回は両校ともに1点ずつを挙げる。4回表、先頭打者にヒットを打たれたところで、開星は2番手・宮川公佑(3年)にスイッチした。その宮川は直後にタイムリーを浴び、1点差となる。さらに、5回表には1死一、三塁の場面で横川がボークを取られ、同点となった。6回表にも開星にミスが出る。1死一、二塁の場面、4−6−3の併殺を狙うも、遊撃手からファーストへの送球が逸れ、その間に二塁ランナーが生還。さらに暴投でランナーを三塁に置いたところで、またも横川がボークを取られ、大阪桐蔭のリードは2点と広がった。8回裏、開星はヒットと2死球で1死満塁とすると、8番・恩田の三ゴロの間に三塁ランナーが返り、1点差とした。最終回、開星は1死からヒットで同点のランナーを出すも、後続が続かず。4安打ながら試合巧者ぶりを発揮した大阪桐蔭が逃げ切り、初戦突破を果たした。


◇2回戦
 1年生サウスポー大江の好リリーフで逃げ切る
海星(長崎)          5 = 001040000
二松学舎大付(東東京)   7 = 31111000×
【本塁打】(二)秦

 先制したのは初出場の二松学舎大付。1回裏、四球と相手守備のミスで1死二、三塁とチャンスをつかむと、4番・小峯瑛輔(3年)の内野ゴロの間に三塁ランナーが先制のホームを踏んだ。さらにヒットと四球で2死満塁とすると、7番・今村大輝(1年)がライトへ。2走者が返り、二松学舎大付のリードは3点に広がった。2回裏、2死二塁の場面で4番・竹原祐太(3年)の強い打球を海星の二塁手が後逸。二塁ランナーが生還し、二松学舎大付が1点を追加した。3回表、海星は怒涛の3連打で1点を返すも、その裏、二松学舎大付は高校通算56本塁打の強打者、6番・秦匠太朗(3年)に一発が出る。4回裏にも1点を追加し、その差は5点と広がった。しかし5回表、海星は2本のタイムリーと押し出し死球で3点を返し、2点差と迫った。なおも2死満塁の場面で、二松学舎大付は1年生サウスポー大江竜聖にスイッチした。大江は押し出し死球で1点を失う。結局、この回一挙4点を奪った海星は1点差に迫った。だがその裏、二松学舎大付は1点を挙げ、流れを渡さない。6回以降は大江−今村の1年生バッテリーが海星打線を1安打に抑えて2点差を守り切り、二松学舎大付が夏の甲子園初出場で初勝利を挙げた。