今季ホーム最多動員! ホーム通算100勝達成 ~伊予銀行サンクスデー~

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(写真:キックオフ前に選手たちと記念撮影する大岩頭取<中央>)

「伊予銀行サンクスデー」は6月9日、愛媛・ニンジニアスタジアムで行われた。実施されたのはサッカーの明治安田生命J2リーグ第17節。愛媛FCと柏レイソルとの試合だ。今年のサンクスデーは松山市、伊予市、東温市、久万高原町、松前町、砥部町の6市町がマッチシティ・マッチタウンとなる松山広域デーでもあった。

 

 

 

 

 愛媛FCは前節終了時点での成績は4勝3分け9敗、勝ち点15で18位だった。1日の第16節、アウェイで岡山に完封負けを喫した。トゥーロン国際大会に参加するU-22日本代表に選出されたMF神谷優太、MF長沼洋一の不在が響き、2連敗となった。主力の2人が抜け、柏戦を迎えるなど不安要素は少なくなかった。サンクスデー前日、J2は7試合が行われており、暫定順位はJ3降格圏内の21位に落ち込んでいた。

 

(写真:行員による選手への花束贈呈も行われた)

 迎えた6月2度目の日曜日、暗澹とした空気と前日の雨を忘れさせるような晴れ模様が広がった。17時キックオフということもあり、過ごしやすい気温にも恵まれた。ニンジニアスタジアムには今季最多の7874人が詰めかけた。伊予銀行からも1100人を超える役職員、その家族が参加した。当日、会場周辺の渋滞もなく、スムーズに運営もできたという。目標とする1万人には届かなかったとはいえ、選手たちの背中を押した。

 

 前半からペースを握ったのは愛媛FCだ。しかしチャンスは作れどゴールを割れない。柏のGK中村航輔にファインセーブで防がれる。日本代表にも選ばれた守護神が立ちはだかった。均衡を破ったのは後半4分。ゴールを決めたのは7試合ぶりの出場となったDF山崎浩介。DF前野貴徳が蹴った左CKを頭で合わせた。

 

 先制点で勢いに乗りたい愛媛FCだったが、後半26分に追いつかれてしまった。静まり返るスタジアム。川井健太監督が切った交代策が的中する。まずは31分に投入したFW丹羽詩音。交代から5分後、こぼれ球を拾い、突破を試みる。ペナルティーエリア(PA)内に侵入し、左足でGKの股下を抜いた。

 

(写真:開幕戦の6212人を上回る観客を動員した)

 勝ち越しゴールに沸くスタジアム。歓声をさらに呼び込んだのが33分からピッチに入ったFW有田光希だ。有田投入から6分後のことだった。DFユトリッチのロングボールにDF下川陽太が反応。PA内左に抜け出すと、ワントラップでクロスを送った。このボールを有田がゴールに流し込んだ。勝利をグッと手繰り寄せる得点だった。

 

 3-1のままのスコアで試合終了のホイッスルは鳴った。愛媛FCは強敵・柏を相手に3試合ぶりの白星を挙げた。今年で14回目を数えるサンクスデーはJ2通算100勝達成というメモリアルな1日となった。

 

 川井監督は試合後の会見で<今日は多くのファン・サポーターの皆さんが来てくれた中で勝点3が取れたことを本当にうれしく思う>(「Jリーグ公式サイト」2019年6月9日)と述べ、こう続けた。

<本当にわれわれにとってはこの試合での多くの観客の力が一番大きな勝てた要因だった>

 

(写真:ライブパフォーマンスなどで場内を盛り上げた『たけやま3.5』)

 盛り上がりを見せたのはスタジアムに限らない。今年のサンクスデーの目玉である愛媛在住の現役学生4人組ガールズバンド『たけやま3.5』がスペシャルライブを行った。“驚異の顔面偏差値”をキャッチコピーに愛媛から世界を目指す彼女たちが、スタジアム内外を沸かせた。お笑いコンビの『相席スタート』の山崎ケイと、お笑い芸人のとにかく明るい安村も大いにイベントを盛況させた。特にとにかく明るい安村は一世を風靡した「安心してください。穿いてますよ!」の芸で場内の笑いを誘った。

 

 松山広域デーということで6市町のゆるキャラ「ハッピーカバーくん(松山市)」「みかんまる(伊予市)」「いのとん(東温市)」「ゆりぼう(久万高原町)」「おたたちゃん(松前町)」「とべっち(砥部町)」が集結し、伊予銀行のマスコットキャラクター「とりカエル」との共演が見られたのも、子どもを中心とした来場者に喜ばれた。

 

 愛媛FCは第18節がスコアレスドロー、第19節が完封負けと上昇気流に乗りきれていない。だがホームで行われた第19節の京都サンガF.C.戦は4178人を集めた。サンクスデーほどではないにしても今季チームの入場者数では3番目の数字である。今季、サンクスデー前までのホーム平均観客動員は3208人。それを1000人近く上回っている。選手たちを後押しする力はじわりと増えつつあると見ることもできる。

 

 愛媛FCは今季、『全進』をスローガンに突き進む。伊予銀行はサンクスデーをはじめ今後も、その後押しを惜しまないつもりだ。

 

iyobanner3

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