さすがに長いか。ILインターバル改革案
現在、四国アイランドリーグplusは7月13日の後期開幕まで、インターバル期間です。今年はこのインターバルを利用し、3年ぶりに選抜チームによる北米遠征が復活しました。香川オリーブガイナーズからも7人の選手が選ばれ、アメリカやカナダの独立リーグのチームと戦っています。せっかく選ばれたんですから何かをつかんで帰ってきてもらいたいですね。北米帰りの選手とグラウンドで顔を合わせるのが今から楽しみです。
間を空けても2週間?
それにしても、インターバルが長い(笑)。前期が6月頭に終わって後期開幕まで約1カ月半。ちょっと長過ぎると感じています。北米選抜以外の選手たちは実戦から遠ざかることで試合勘がにぶってしまうのが心配ですし、「じゃあ、残った選手で練習試合を」と思っても、選手数がそこまで多くないのでなかなか難しい。
梅雨なのでインターバルを長くとるというのも理解できますし、今年のように北米遠征を入れるならこのタイミングです。とはいうもののこのままで良いのかどうか、いろいろと考える時期に来ているのかもしれません。
私案を述べさせていただければ、いっそのこと1シーズン制にするのもアリでしょう。また1シーズン制と前後期制を1年ずつ交互にやるのも独立リーグならではだと思います。ベストなのは前後期制ならインターバルは2週間程度。NPBのオールスターブレークのような感じで、その間に選手はリフレッシュし、球団は編成の見直しをする。そういう形もいいと思います。
香川は先日、若原翔平(元高知FD)を獲得しました。若原は愛工大名電(愛知)、東洋大とアマの名門出身です。185センチ・93キロと体格も良く、荒削りながら長打力が魅力の内野手です。彼は交流戦首位打者に輝きブレーク中のオリックス・中川圭太(PL学園-東洋大)の1学年上で、大学で一緒にプレーしていました。中川がオリックスを盛り上げているように、若原にも「お前も頑張ってくれよ」とはっぱをかけています。
後期に向けては、各選手が自分のスタイルを再確認して、それを確実に試合で発揮することを期待します。いきなり「長打を打て」と言っても、選手個々の適性があります。各自が自分のできる最大限の仕事をするために、状況を判断し、カウントによって配球を読むなど、そうした基本を徹底してプレーして欲しいですね。
さて、そろそろ夏の甲子園に向けて地方大会が本格化します。先日、スポーツ庁鈴木大地長官が高校野球のあり方について言及していましたが、私も高校野球は時代とともに変わっていく必要があると思っています。たとえばピッチャーの故障予防について。私自身はPL学園で初優勝した1978年夏、甲子園5試合で48イニングを投げました。当時はそれが当たり前だったし、私自身もどこかが痛いとか、体が疲れたというのもありませんでした。ただ、「昔はこうだったから」「自分はこうしてきたから」では、もう通用しません。
ケガをさせないためにも球数制限などの規制は絶対に必要ですね。統一のルールがあれば、その範囲で選手個人が考えることができます。高校野球で燃え尽きてもいいと思うか、プロ野球も視野に入れて大事にいくか、ルールがあればその中で判断できる。今のように「各校、各自、各指導者の判断で」という状況では、「投げ過ぎ」は防げません。でも、これは難しい問題です。故障するしないは個人差もあることです。まあ何よりも野球界もサッカーのように、NPBを頂点として子供たちの学童野球までひとつのピラミッド組織を形成するなど大改革も必要です。
最後に、アイランドリーグplusはインターバル中に「東西対抗戦」を実施します。私は東軍の監督として出場しますが、試合前に高知FD駒田徳広監督とホームラン競争があります。駒田監督はものすごく張り切っているようなので、私も負けないようにしたいのですが、さて、ホームランを打てるんでしょうか(笑)。
前期、悔しい戦いが多かっただけに、後期はミスをなくしてしっかりと守り勝つ香川の野球で優勝を目指します。8月、巨人3軍との試合には高橋由伸前監督も来場します。巨人3軍戦は選手も意識しているので、良いプレーをたくさん見せられるはずです。後期も香川への応援をよろしくお願いします。
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