12日、ボクシングのダブル世界戦がエディオンアリーナ大阪で行われた。WBA世界ミドル級タイトルマッチは前王者の村田諒太(帝拳)が現王者のロブ・ブラント(アメリカ)を2ラウンドTKOで破り、王座奪還に成功した。WBC世界ライトフライ級タイトルマッチは拳四朗(BMB)が同級1位のジョナサン・タコニン(フィリピン)を4ラウンドTKOで下した。拳四朗は6度目の防衛を果たした。

 

 2度目のダイレクトリマッチ。村田が再びリベンジに成功した。

 

 昨年10月、アメリカ・ラスベガスで失ったベルト。ブラントに判定負けを喫し、村田は「屈辱」と評した。日本のリングでの再戦に期するものがあった。

「これが僕にとっての最後の試合になるのか、それとも『もっと村田をもっと見たいよ』と言ってもらえるのか。それがジャッジメントされる試合だと思っています」

 

 審判の時はすぐにやってきた。第1ラウンドはブラントから仕掛けてきた。積極的に手数をかけ、村田にプレッシャーをかける。村田は序盤こそガードを固めていたものの、打ち合いに転じる。沸き立つ大阪の会場。3分間から観衆を退き付けるファイトだった。

 

 勝敗が決したのは第2ラウンドだ。村田がストレート、ボディを効果的に突き刺す。連打がブラントにヒットし、村田が攻勢を仕掛けた。ダウンを奪った後もラッシュを続け、畳み掛けるようにパンチの雨を降らせた。右フックでブラントがフラついたのを見て、レフェリーは試合を止めた。

 

 村田は9カ月前のリベンジを見事に果たした。ベルトを再び取り戻し、日本のゴールデンボーイのチャンピオンロードは第2章に突入した。

 

(文/杉浦泰介)