(写真:招致委員長を務めるJFA田嶋会長。「正々堂々と戦う」と意気込んだ)

 19日、FIFA女子ワールドカップ2023日本招致委員会は、JFAハウスで第1回招致委員会を開催した。委員長を務めるJFA田嶋幸三会長のほか元なでしこジャパン監督の佐々木則夫氏などが出席した。2023年女子W杯は現在日本を含む9カ国が立候補。来年3月に開催国が決定する。

 

 女子W杯は2023年大会で9回目となる。これまでの8大会は中国、スウェーデン、アメリカ、ドイツ、カナダ、フランスの6カ国で行われてきた。日本は男子が韓国との共催で02年に実施したものの、女子はまだない。その間、日本は全大会に出場し、11年ドイツ大会で優勝、15年カナダ大会で準優勝の好成績を残した。強豪国の仲間入りを果たしたが、今年のフランス大会はベスト16だった。

 

 JFAは今月、女子サッカーのプロ化に向けた「設立準備室」の設置を決めた。プロ化に続き、W杯開催。女子サッカーの活性化は喫緊の課題だ。田嶋委員長は委員会の冒頭で、その思いの丈を委員たちにぶつけた。
「W杯、プロ化、女子の活性化、グラスルーツ。そのすべてをやって初めて女子のサッカーがもっと発展していく。引いては日本における女子の社会進出に影響するぐらいのことをサッカー界がやっていきたいと思っています。これをしっかりやっていくことが男子のサッカー、日本サッカーの将来に影響することは間違いない。それまでに皆さんと議論していただき招致を進めていきたい」

 

 招致における“1次予選”は10月4日にビットブックという書類を提出する。ライバルは韓国、オーストラリア、ボリビア、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、ニュージーランド、南アフリカの8カ国。過去最多のエントリーとなった招致合戦を勝ち抜くのはどこか。「粛々とほかの国よりも正確に招致を進めて行きたい」と田嶋委員長。ここにも“負けられない戦い”がスタートした。

 

(文・写真/杉浦泰介)