前日からの雨も止み、梅雨の中休みとなった7月14日(日)の早朝。第44回目の松山市民大清掃が行われた。

 

 

 

 

 

 

 

 この市民大清掃はこれまで1年に1度のペースで行われてきたが、昨年は西日本豪雨災害の影響により急遽中止となったため、2年振りの開催となった。

 

 グループの枠を越え、愛媛FCサポーターたちが集う「愛媛ゴール裏net」は、今回も市民大清掃にエントリーし、参加することになった。

 

 愛媛FCのホームゲームでは毎試合、マッチシティやマッチタウン等が設定されており、愛媛県内の各地域の方々には大変、お世話になっている。「愛媛ゴール裏net」では日頃、ホームゲームの運営に、ご協力いただいている各地域の皆様に恩返しをするため、今シーズンもスタジアムでの応援活動だけではなく、各所での清掃奉仕活動や災害地域での復興ボランティア活動等にも取り組んでいるのだ。

 

 18団体(約400名)が、松山市役所前にて市民大清掃開始前の結団式に参加した(私たちの他にも、愛媛FC事務局や愛媛マンダリンパイレーツさん、愛媛オレンジバイキングスさんなど、プロスポーツ団体も参加した)。

 

 時計は午前6時30分を廻り、主催者により開会が宣言された。その後、司会者により参加団体の名称が読み上げられる中、私たち「愛媛FCサポーター・愛媛ゴール裏net」も紹介頂いた。

 

「私たち(愛媛ゴール裏net)は、J2リーグ愛媛FCを応援&支援している団体です。対戦チームのサポーターにも誇れるような、愛媛FCの美しいホームタウンを実現するため、今日は清掃活動を頑張りたいと思います。宜しくお願い致します!」

 

 私が事前に、したためた活動への意気込みの文章が会場のマイクで読み上げられると、いよいよ清掃作業がスタート!

 

 作業場所は一昨年と同じく、松山市駅(いよてつ高島屋)周辺となった。サポーター有志たちは、愛媛FCをアピールするため、レプリカユニフォームやオレンジ色のTシャツを身に纏い、ゴミ拾いに取り掛かる。街中を歩きながら、右手の火バサミでゴミを拾い上げ、左手に持ったビニール袋にゴミを入れていくのである。

 

 この時節、松山市中央商店街で行われている土曜夜市。その翌日ということもあり、露店の食べ物の容器や竹串等のゴミの散乱が目立つ。毎回だが、タバコの吸殻も多く捨てられており、一部の方だとは思うが、心当たりのある喫煙者にはマナーを考えていただきたいものだ。

 

 また、歩道横の植え込みには、空き缶やペットボトルなどが無造作に捨てられており、低木を避けて掻き出すのも一苦労。たまに折れた傘や衣類など見つかり、あっという間に、ビニール袋はゴミでいっぱいになってしまった。

 

 中心街が賑わうことは大いに結構なことなのだが、モラルのない方が、この街を往来されているという事実は残念でならない。それでも、この作業を通じて街中に投棄されたゴミを確実に減らしているのも事実。雨上がりの湿度が高く蒸し暑い中ではあったが、「美しいホームタウン」実現に向けて、清々しい汗を流すことができて良かった。

 

 この7月、愛媛FCの選手たちは“西日本豪雨災害被災地の子供達を元気付けよう”と、被災地の小学校(3校)を訪問した。サッカーの技術を披露し、児童と一緒にミニゲームを行い、子供たちを楽しませている地域の方々に笑顔を届ける活動は、

今後も続けていく予定となっている。

 

 また、J2リーグの試合では「西日本豪雨災害復興祈念ユニフォーム」を着用し、未だ心の傷が癒えない被災地の方々へ勇気を届けようと、必死になって戦ってくれている。

 

 愛媛FC選手やスタッフ、そしてサポーターも地域と共に歩んできたクラブの歴史を大切に考え、少しでも恩返しができるように、力を合わせて様々な活動へ取り組んでいかなければならない。そこから生まれた絆が将来、私たちのクラブを大きく成長させる糧となるのだから。

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。

 


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