日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2014は5日、第2戦がJAバンク徳島スタジアムで行われ、8−8のタイスコアのまま、台風接近による雨のため、7回終了コールドゲームで引き分けとなった。試合は徳島インディゴソックスが2回に4点を先制するなど、リードして終盤を迎える。しかし7回、群馬ダイヤモンドペガサスが主砲フランシスコ・カラバイヨの同点3ランから一挙6点を奪い、逆転に成功する。対する徳島も直後に2本塁打で追いついた。8年目を迎えた同チャンピオンシップで引き分けは初めて。第3戦は場所を群馬に移し、11日に前橋市民球場で行われる。
 台風が近づき、試合途中から雨も降り始めたゲームは、まさに嵐のような展開となった。
 先発は徳島が新潟に在籍経験もある河本ロバート。群馬が栗野翔太郎。右腕対決となった一戦は、初戦に続き、徳島が先制する。2回、栗野が3連続四死球で制球を乱し、満塁とすると、井生広大が一、二塁間を破るタイムリー。ここで群馬はピッチャーを町田翔司にスイッチするも、暴投でさらに1点を献上する。たたみかけるように1番・鷲谷綾平がライト前へ運び、4−0とリードを広げた。

 しかし、第1戦では1点に封じられた群馬もすぐさま反撃。4回、2死満塁から4番の井野口祐介が一、二塁間を抜いて、2点を返す。その裏、徳島も小林義弘のタイムリーで1点を追加し、5−2と序盤は点の取り合いとなった。

 中盤は徳島、群馬とも走者を出しながら、両投手陣が踏ん張り、試合は7回へ。ここから試合が大きく動く。群馬が1死一、三塁のチャンスをつくり、打席には三冠王のカラバイヨが入る。徳島はピッチャーを先発の河本から、河野章休に交代。この継投策が裏目に出る。

 カラバイヨが2球目を叩くと、右中間のフェンスを越える同点3ラン。試合が一気に振り出しに戻る。これで勢いづいた群馬打線は、2本のヒットと四球ですべての塁を埋め、元西武の星秀和がライト線突破の2点打を放つ。続く茂原真隆の犠牲フライで8−5。BCリーグで3割近いチーム打率を残した強力打線がつながり、このチャンピオンシップで初めてリードを奪った。

 だが、ホームの徳島も粘る。その直後、相手のエラーで出したランナーを一塁に置き、主将の松嶋が左中間スタンドへ追撃の一発を放り込む。これで7−8と1点差。群馬は巨人や福岡ソフトバンクでプレーした抑えのレビ・ロメロを投入して逃げ切りを図るが、2死後、小林義弘がフルカウントからライトへの同点アーチをかける。

 この後、雨のため、グラウンドコンディションが悪化し、試合は打ち切りに。どちらにとっても負けなくてよかったと言える内容で、チャンピオンシップは5日間のインターバルを挟んで、第3戦に突入する。

 元西武・星の逆転タイムリーも実らず(徳島1勝1分、JAバンク徳島、525人)
群馬ダイヤモンドペガサス 8 = 0020006
徳島インディゴソックス   8 = 0410003 (7回終了降雨コールドにより引き分け)
本塁打  (群)カラバイヨ1号3ラン
       (徳)松嶋1号2ラン、小林1号ソロ