日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2014は11日、第３戦が前橋市民球場で行われ、群馬が12−５で大勝して対戦成績を１勝１敗１分のタイとした。１点を先行された群馬はその裏、徳島先発のクルズ・アヤラの制球難や守備の乱れにつけこみ、５点をあげて逆転。２回にも廣神聖哉の３点打で大量リードを奪う。徳島は４回にジョー・ウィルソンのタイムリーで１点を返し、５回にも２点をとって反撃したが、群馬が中盤以降、再び突き放した。第４戦も引き続き、12日に前橋市民球場で行われる。
（写真：４回、２試合連続となるダメ押しの一発を放った主砲・カラバイヨ）
　与四死球は群馬11個、徳島９個。荒れた試合はミスに乗じた群馬が大差をつけて、星を五分に戻した。

　先発は群馬が元阪神の左腕ロバート・ザラテ、徳島が右腕のアヤラ。外国人対決はともに苦しい立ち上がりとなった。

　ザラテは先頭打者に四球を与えると、ヒットで一、二塁とチャンスを広げられる。その後、内野ゴロで２死一、三塁となって、５番・松嶋亮太の当たりはピッチャーの左を抜けるボテボテのゴロ。これが内野安打となり、徳島に先制点が入った。

　一方のアヤラも先頭打者を四球で歩かせると、送りバントをこの日スタメンマスクの高島優大が捕れず、エラーで一、二塁としてしまう。アヤラはボールのコントロールがつかず、続くフランシスコ・カラバイヨから２者連続の死球。押し出しであっという間に同点に追いつかれる。

　なおも、５番の新井裕太が一、二塁間を破るタイムリー。アヤラは星秀和にも死球を当ててしまい、１死を取るのがやっとの状態。８番・茂原真隆にもレフト前に運ばれ、５失点で早くも交代を告げられた。

　大量点で逆転に成功した群馬は、３回も２番手左腕の宍戸勇輝の制球が定まらないところへつけこみ、ヒットと２四球で無死満塁のチャンスを迎える。２死後、廣神の打球はレフト左へ。徳島のレフトが目測を誤って捕り切れず（記録はヒット）、走者一掃で３点を追加した。

　徳島は４回にウィルソン、５回は三ヶ島圭祐のタイムリーで詰め寄るも、群馬は４回、カラバイヨが122メートルのセンターバックスクリーンの上を越す特大のアーチを描く。主砲の２試合連発で試合の主導権を渡さない。６回には相手のバッテリーミスなどで２点、８回はライトの打球後逸で１点を加え、計12点。同チャンピオンシップでは2007年第２戦の香川に並ぶ最多得点となった。

　大敗した徳島は４失策とミスが目立った。レギュラー捕手の小野知久が前日の練習でボールを目に受けて負傷し、欠場したのも響いた。シリーズの行方を左右する第４戦、徳島はエースでドラフト候補の入野貴大を先発に立てて必勝態勢を敷く。

　両軍合わせて20四死球の乱戦（群馬１勝１敗１分、前橋市民球場、1,250人）
徳島インディゴソックス　　　５　＝　１００１２０００１
群馬ダイヤモンドペガサス　12　＝　５３０１０２０１×
勝利投手　ザラテ（１勝０敗）
敗戦投手　アヤラ（０勝１敗）
本塁打　　（群）カラバイヨ２号ソロ

【アイランドリーグ】

＜アイランドリーグ選抜、初黒星　〜フェニックス・リーグ〜＞

　みやざきフェニックス・リーグに参戦中の四国アイランドリーグPlus選抜は11日、横浜DeNAと対戦した。開幕４連勝中のリーグ選抜は、今季、DeNAの開幕投手を務めた三嶋一輝の前に７回まで４安打無得点に封じられる。投手陣は元愛媛の岡賢二郎にソロを浴びるなど６点を失い、０−６で初黒星を喫した。リーグ選抜は、14日まで愛媛・弓岡敬二郎監督が指揮を執る。12日は埼玉西武と南郷スタジアムで対戦する。

　岡（元愛媛）、猛打賞で恩返し（生目の杜第２野球場）
アイランドリーグ選抜　０　＝　０００００００００
横浜DeNA　　　　　　６　＝　０２００００１３×
[ア]　東風平（愛）−高原（愛）−正田（愛）−小林（愛）ー篠原（香）
[Ｄ]　三嶋ー田中ー平田
本塁打　　（Ｄ）岡ソロ

＜９月のMVPは東風平（愛媛）、大谷（徳島）＞

　四国アイランドリーグPlusは、９月度の月間MVP選手を発表した。
【投手部門】
愛媛マンダリンパイレーツ　　　東風平光一
　９月成績　５試合　２勝０敗　防御率0.47
【野手部門】
徳島インディゴソックス　　　　大谷真徳
　９月成績　39打数18安打　打率.462　２本塁打　16打点　得点圏打率.500

　今季、途中加入の東風平は初受賞。大谷は６月に続き、３度目の受賞となった。2014年の月間MVPは、愛媛が優勝こそならなかったものの、２年連続で最多の５選手が受賞。年間王者の徳島は４名で、高知は２年連続で月間MVPに選ばれる選手が出なかった。

＜2014年シーズン月間MVP＞
　　　　　【投手】　　　　　　　　　　　　【野手】
４月　ルーカス・アーバイン（香川） 宗雪将司（香川）
５月　クルズ・アヤラ（徳島）　　　 ザック・コルビー（愛媛）
６月　入野貴大（徳島）　　　　　　 大谷真徳（徳島）
７月　正田樹（愛媛）　　　　　　　 宏誓（愛媛）
８月　田村雅樹（香川）　　　　　　 櫟浦大亮（愛媛）
９月　東風平光一（愛媛）　　　　　 大谷真徳（徳島）