7日、プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第3戦が行われ、パ・リーグは福岡ソフトバンクが2対1で東北楽天を下し、6年連続でCSファイナルステージ進出を決めた。セ・リーグはレギュラーシーズン3位の阪神が横浜DeNAに2対1で勝ち、5年ぶりにファイナルステージ進出となった。ファイナルステージはセ、パともに9日からリーグ優勝を果たした埼玉西武(メットライフドーム)、巨人(東京ドーム)の本拠地で開催される。

 

10月7日(月)
◇クライマックスシリーズ・ファーストステージ第3戦

 

 梅野、勝ち越し犠飛!(阪神2勝1敗 横浜)
阪神 2 = 000|001|010
横浜DeNA  1 = 000|000|010
勝利投手 ドリス(2勝)
敗戦投手 エスコバー(2敗)
セーブ 藤川(2S)

 

 内川、同点タイムリー&勝ち越しソロ(ソフトバンク2勝1敗 ヤフオク)
東北楽天 1 = 000|100|000
福岡ソフトバンク 2 = 000|100|10×
勝利投手 甲斐野(1勝)
敗戦投手 宋家豪(1敗)
セーブ 森(2S)
本塁打 (楽)浅村4号ソロ
    (ソ)内川2号ソロ

 

 セ・リーグ/植田、好走塁で勝ち越し生還

 

 DeNAは平良拳太郎、阪神は高橋遥人の先発で始まったこの試合、序盤は両チームランナーを出しながらも無得点。高橋は3回を被安打1、平良は4回途中まで被安打4と投手戦でゲームは進んだ。

 

 DeNAは4回途中から石田健大がマウンドに上がり、阪神は4回から島本浩也が登板した。石田は木浪聖也らにヒットを許すも、後続を切って阪神に得点を許さない。また島本も2イニングで3つの三振を奪うなど快投を演じた。ゲームが動いたのは6回、阪神の攻撃。3番手としてマウンドに上がった国吉佑樹から先頭の高山俊がレフトオーバーのツーベースを放ち、続く梅野隆太郎がきっちりと犠打を決めて1死三塁。8番・木浪への初球、国吉のボールはワンバウンドしてバックネット方向へ。ワイルドピッチで阪神が1点を先制した。

 

 7回、DeNAはネフタリ・ソトがヒットで出塁し、1死からホセ・ロペスがフォアボール。一、二塁で宮﨑敏郎がレフト前ヒットで満塁。続く伊藤光の打球はサードへのゴロ。これを北條史也がファンブルし、ソトが生還。DeNAが1対1の同点に追いついた。なおも満塁のピンチに阪神はラファエル・ドリスをマウンドに送り、ドリスは柴田竜拓、佐野恵太を打ち取り、追加点を許さなかった。

 

 8回、DeNAのマウンドはエドウィン・エスコバー。1死から高山に死球で出塁し、代走・植田海がすかさず二盗を決め1死二塁とスコアリングポジションにランナーを進めた。エスコバーのワイルドピッチの間に植田が三塁に進み、梅野が2ボール2ストライクから放った打球はセンター前のフライ。三塁から植田が生還し、阪神が2対1と勝ち越しに成功した。

 

 阪神は8回から藤川球児をマウンドに送り、藤川は8回を三者凡退、回またぎとなった9回も1死からロペスに四球を与えたものの、宮﨑をファーストフライ。前夜、サヨナラホームランを放っている乙坂智をピッチャーゴロに打ち取った。2対1で勝利した阪神が5年ぶりにCSファイナルステージへと駒を進めた。

 

 パ・リーグ/内川、ここぞの集中力

 

 ソフトバンクは高橋礼、楽天は岸孝之が先発した。1回、2回、3回はともにノーヒットピッチを披露、先手を取ったのは楽天だった。

 

 4回、1番・島内宏明、2番・茂木栄五郎が倒れて2死のあと、打席に入ったのは浅村栄斗。浅村は今シリーズ、すでに3本をホームランを放ち、絶好調。1ボール1ストライクから高橋のインコースのストレートをうまくさばき、打球はライトスタンドへ一直線。浅村の4号ソロで楽天が1点を先制した。

 

 その裏、ソフトバンクは2死から反撃に出た。アルフレド・デスパイネ、ジュリスベル・グラシアルが連打で出塁し、一、二塁。ここで内川聖一が1ストライクから、ストレートをライト前に弾き返し、ゲームを降り出しに戻した。

 

 高橋、岸の両先発は1点を失ったものの、高橋は6回途中、岸は6回を投げ切り、2番手以降にバトンをつないだ。7回、楽天のマウンドには宋家豪が上がり、バッターは内川。1ボール1ストライクから宋のチェンジアップを狙い打ち。打球はレフトスタンドに飛び込み、ソフトバンクが2対1と勝ち越しに成功した。

 

 8回はリバン・モイネロ、9回は森唯斗がマウンドに上がり、最後、森が藤田一也をフォークボールで空振りに三振に仕留め、ゲームセット。パ・リーグCSファイナルステージは、昨季と同じ西武対ソフトバンクで行われる。

 

(文/SC編集部・西崎)