9日、プロ野球のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第1戦が行われ、セ・リーグは巨人が5対2で阪神を下し、アドバンテージを含め2勝とリードした。パ・リーグはリーグ2位の福岡ソフトバンクが埼玉西武を相手に8対4と逆転勝ち。対戦成績を1勝1敗のタイとした。

 

10月9日(水)
◇クライマックスシリーズ・ファイナルステージ

 

 丸、岡本、初回に連続弾(巨人2勝 東京ドーム)
阪神 2 = 000|100|001
巨人 5 = 230|000|00×
勝利投手 山口(1勝)
敗戦投手 望月(1敗)
セーブ 田口(1S)
本塁打 (巨)丸1号ソロ、岡本1号ソロ

 

 スタメン復帰の松田、意地のタイムリー(ソフトバンク1勝1敗 メットライフ)
福岡ソフトバンク 8 = 200|000|123
埼玉西武 4 = 003|001|000
勝利投手 甲斐野(1勝)
敗戦投手 平井(1敗)
本塁打 (ソ)グラシアル1号ソロ

 

 セ・リーグ/三冠・山口、快投

 

 巨人の先発は今季、最多勝、最多奪三振、最高勝率の投手三冠に輝いた山口俊、一方の阪神はプロ3年目、わずか1勝ながら150キロを越す剛球を持つ望月惇志をマウンドに送った。

 

 1回、望月は先頭の亀井善行を歩かせたものの続く坂本勇人をショートゴロで併殺、2死とした。だが、3番の丸佳浩にセンターオーバーの一発を浴び、さらに4番・岡本和真にはレフトスタンドに運ばれ、いきなり2点を失った。2回にも亀井、坂本の連続タイムリーで3点を追加した巨人が5対0、序盤からゲームの主導権を握った。

 

 援護をもらった山口は3回まで6つの三振を奪う快投で、阪神打線にヒットを許さず。4回、自らのワイルドピッチで1点を献上したものの、8回途中まで投げ被安打4と文句なしのピッチングを見せた。

 

 阪神は2番手の岩貞祐太、3番手の能見篤史がノーヒットピッチで追加点を許さなかったものの、打線がそれに応えられず。9回、押し出しで1点を返すのがようやくだった。ファイナルステージ第2戦は、アドバンテージを含め2勝とした巨人の先発がCC・メルセデス、阪神が高橋遥人。高橋はファーストステージ第2戦から中3日での登板となる。

 

 パ・リーグ/西武、ミスで自滅

 

 西武はザック・ニール、ソフトバンクは和田毅でゲームが始まった。初回、ソフトバンクはレギュラーシーズン11連勝で12勝と圧倒的だったニールを攻めた。今宮健太、柳田悠岐が1死から連打で出塁。アルフレド・デスパイネが倒れた後、この日、スタメン5番に復帰した松田宣浩がライトオーバーのツーベースを放ち、ソフトバンクが2点を先制した。

 

 追いかける西武は3回、1死から秋山翔吾がフォアボールを選び、続く源田壮亮がセンター前ヒットを放ち、一、二塁。森はセカンドゴロに倒れたものの、2死一、三塁から中村剛也のレフト前ヒットでまず1点。さらに外崎修汰がセンターオーバーのスリーベースを放ち、2者が生還。3対2とゲームをひっくり返した。

 

 西武は6回にも山川穂高のタイムリーで1点を追加し、4対2。ソフトバンクも7回にジュリスベル・グラシアルのホームランで1点を返し、1点差でゲーム終盤を迎えた。8回、西武のマウンドには3番手の平井克典。柳田の内野安打とデスパイネのセンター前ヒットで1死一、三塁となったところでマウンドには平良海馬が上がった。平良は松田を空振り三振に切り2死としたものの、長谷川勇に変化球をうまく拾われ、打球はレフト前へポトリ。これで4対4。さらに続くグラシアルの打席で、キャッチャー森がパスボール。三塁走者の周東佑京が生還、ソフトバンクが5対4と勝ち越しに成功した。

 

 ソフトバンクは9回にも榎田大樹から3点を奪い8対4。最後は森唯斗が3人で締めてゲームセット。対戦成績を1勝1敗のタイとした。10日にメットライフドームで行われる第2戦の予告先発は西武が今井達也、ソフトバンクが武田翔太と発表された。

 

(文/SC編集部・西崎)