サッカー日本代表(FIFAランキング31位)は15日、2022年ワールドカップカタール大会アジア2次予選第3戦目でタジキスタン代表(同115位)と対戦し、3対0で勝利した。試合は後半8分、11分にMF南野拓実(ザルツブルク)が立て続けにゴールを決めた。さらに36分、途中出場したFW浅野琢磨(パルチザン・ベオグラード)がヘディングでゴールを決めた。日本は勝ち点9とし、F組の首位をキープした。

 

約1年ぶり代表復帰の浅野がヘッド弾(ドゥシャンベ)

日本代表 3-0 タジキスタン

【得点】

[日] 南野拓実(53分、56分)、浅野琢磨(81分)

 

 モンゴル代表に大勝した日本代表。左太ももを痛めたDF冨安健洋(ボローニャ)に代わり、DF植田直通(セルクル・ブルージュ)を先発で起用。前節に3アシストを記録したMF伊東純也(ゲンク)をベンチに座らせ、右サイドハーフにはMF堂安律(PSV)を、ワントップにはFW永井謙佑(FC東京)ではなく、FW鎌田大地(フランクフルト)をスタメンで起用した。慣れない人工芝、アウェーならではの大歓声の中で日本は予選3連勝を目指した。

 

 前半、日本はコーナーキックから2度チャンスを作るが、得点には至らず。流れの中では36分、南野がフリーでヘディングシュートを放つものの、相手GK正面に飛んだ。

 

 前半はワントップの鎌田とトップ下の南野が相手DFとの駆け引きができる場面が少なく思うようにボールが回せなかった。この点をハーフタイムで修正した日本は、鎌田が中盤に落ちたり、サイドに流れたりと、自由にポジションを取った。一方の南野は最前線に残る場面が多くなった。このポジションチェンジが奏功する。

 

 8分、MF中島翔哉(ポルト)が左サイドからクロスを上げる。これを南野がファーサイドから頭で合わせ、日本が先制に成功した。南野は4戦連続ゴールを記録した。

 

 その3分後、再び日本の9番が仕事をする。DF酒井宏樹(マルセイユ)が右サイドからダイレクトでグラウンダーのクロスを供給。南野はニアサイドでちょこんと鼻先を変えるようにボールに触れる。このシュートがゆっくりとゴール左に吸い込まれ、日本はリードを広げた。

 

 日本は鎌田が35分にピッチを退くまでサイドに開き、持ち前のテクニックでボールを足元に収め、時間を作りながら空いたスペースにパスを供給。攻撃にリズムをもたらせた。

 

 鎌田の交代から1分後。右サイドから酒井がアーリークロスを入れる。これを途中からピッチに入った浅野がファーサイドからヘディングでたたき込んで勝負を決める3点目を奪った。

 

 勝ち点を9に伸ばした日本はF組首位をキープ。次節は1カ月後、アウェーでキルギス代表(FIFAランキング97位)と対戦する。

 

(文/大木雄貴)