本田、遠藤らを選出 連覇に挑む23名 〜アジアカップメンバー発表〜
15日、日本サッカー協会は来年1月9日からオーストラリアで開催されるアジアカップに出場する日本代表23名を発表した。海外組からFW本田圭佑(ACミラン)、MF香川真司(ドルトムント)らが順当に選出され、国内からは三冠を達成したガンバ大阪のMF遠藤保仁、MF今野泰幸、GK東口順昭らがメンバー入りした。またMF清武弘嗣(ハノーファー)がハビエル・アギーレ体制となってから初めて代表入りしている。日本は12月29日から国内合宿を開始し、大会連覇に備える。グループリーグ初戦は12日のパレスチナ戦。その後、16日にイラク、20日にヨルダンと対戦する。
「選手たちとともに戦って、我々が持っているアジア杯のタイトルを守りにいきたい」
会見冒頭、アギーレ監督はこのように意気込んだ。23名のメンバーについては「非常にバランスがとれている」と自信をのぞかせた。
就任してから4試合はMF柴崎岳(鹿島)、武藤嘉紀(F東京)らA代表経験が無いに等しい選手を多く呼び、試してきた。その中で指揮官が「自分の力でポジションを勝ち取った」として選んだのが柴崎、武藤、DF太田宏介(F東京)たちということだろう。11年アジア杯ではそれまで国際Aマッチ出場が1試合だったDF吉田麻也(サウサンプトン)が、中心として優勝に貢献。アギーレ監督はかねてから代表に「新しい血」を求めており、18年ロシアW杯に向けて柴崎、武藤といった若手に少しでも経験を積ませたいという狙いが見える。
その中でアギーレ監督が「代表に値する選手」として選出したのが清武だ。直近の7試合で3ゴール、3アシストを記録するなど、好調を維持している。ブラジルW杯後は代表入りしていなかったが、指揮官は「ずっとチェックし、フォローしていた。複数のポジションをこなせる選手であり、非常に難しいリーグでレギュラーとして活躍している」と清武選出の理由を説明。清武は中央と両サイドでプレーでき、精度の高いキックも魅力だ。アギーレ監督が軸にする4−3−3システムでは、インサイドハーフでの起用が見込まれる。調子を落としているといわれる香川の状態次第では、アジア杯で日本のキーマンになり得るだろう。
アギーレ監督は11年アジア杯と14年ブラジルW杯の両方を経験した選手も12人選出した。来年1月に35歳となる遠藤を筆頭に、GK川島永嗣(Sリエージュ)、MF長谷部誠(フランクフルト)、今野は30歳オーバー。酷暑が予想されるオーストラリアでコンディション調整の難しさが心配されるが、指揮官は「年齢ではなく質を見ている」とベテラン勢の働きに期待する。確かに、遠藤や長谷部らの豊富な経験はチームが苦しい時の助けになるだろう。その意味で、やはりポイントになるのはいかに良いコンディションを維持できるかだ。
霜田正浩技術委員長も「準備に関して日本代表チームはいろいろな経験を蓄積している」と前置きし、コンディション調整の重要性を口にした。
「ヨーロッパから来る選手のコンディション、オフ明けとなるJリーグの選手のコンディションをどうひとつにまとめるか。そういうことを意識しながら、12月29日からの合宿で選手もスタッフも一丸となって、1月12日の初戦に良いコンディションで臨めるように準備したい」
アギーレ監督にとってアジア杯は日本代表監督就任後、初の公式戦だ。グループリーグで当たるのはすべて中東のチーム(パレスチナ、イラク、ヨルダン)。指揮官にとっては初の対中東となる。中東対策について問われたアギーレ監督は次のように大会に臨む心構えを語った。
「相手が中東かどうかより、自分たちが機能するかどうかが重要だ。代表チームには相手チームを分析するスペシャリストがいる。分析スタッフからデータはしっかり届いているので、どういう相手と当たるかは把握している。もちろん相手のことも心配するが、自分たちのことを考えるのが一番大事だと思う」
アジア杯でアギーレジャパンに期待されるのは優勝だが、来年6月にはロシアW杯のアジア1次予選も始まる。W杯予選を見据える中で、アジアの国々のデータを収集することも重要なミッションだ。アジア杯期間中にチームづくりを推進させ、同時にライバル国のデータも蓄積する。果たして、アギーレジャパンは灼熱のオーストラリアで“二兎”を得ることができるか。
(文・写真/鈴木友多)
【日本代表メンバー23名】
GK
川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
東口順昭(ガンバ大阪)
西川周作(浦和レッズ)
DF
長友佑都(インテル・ミラノ
森重真人(FC東京)
太田宏介(FC東京)
内田篤人(FCシャルケ04)
吉田麻也(サウサンプトン)
塩谷司(サンフレッチェ広島)
酒井高徳(VfBシュツットガルト)
昌子源(鹿島アントラーズ)
MF
遠藤保仁(ガンバ大阪)
今野泰幸(ガンバ大阪)
長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)
香川真司(ボルシア・ドルトムント)
清武弘嗣(ハノーファー96)
柴崎岳(鹿島アントラーズ)
FW
豊田陽平(サガン鳥栖)
岡崎慎司(1.FSVマインツ05)
本田圭佑(ACミラン)
小林悠(川崎フロンターレ)
乾貴士(アイントラハト・フランクフルト)
武藤嘉紀(FC東京)
「選手たちとともに戦って、我々が持っているアジア杯のタイトルを守りにいきたい」
会見冒頭、アギーレ監督はこのように意気込んだ。23名のメンバーについては「非常にバランスがとれている」と自信をのぞかせた。
就任してから4試合はMF柴崎岳(鹿島)、武藤嘉紀(F東京)らA代表経験が無いに等しい選手を多く呼び、試してきた。その中で指揮官が「自分の力でポジションを勝ち取った」として選んだのが柴崎、武藤、DF太田宏介(F東京)たちということだろう。11年アジア杯ではそれまで国際Aマッチ出場が1試合だったDF吉田麻也(サウサンプトン)が、中心として優勝に貢献。アギーレ監督はかねてから代表に「新しい血」を求めており、18年ロシアW杯に向けて柴崎、武藤といった若手に少しでも経験を積ませたいという狙いが見える。
その中でアギーレ監督が「代表に値する選手」として選出したのが清武だ。直近の7試合で3ゴール、3アシストを記録するなど、好調を維持している。ブラジルW杯後は代表入りしていなかったが、指揮官は「ずっとチェックし、フォローしていた。複数のポジションをこなせる選手であり、非常に難しいリーグでレギュラーとして活躍している」と清武選出の理由を説明。清武は中央と両サイドでプレーでき、精度の高いキックも魅力だ。アギーレ監督が軸にする4−3−3システムでは、インサイドハーフでの起用が見込まれる。調子を落としているといわれる香川の状態次第では、アジア杯で日本のキーマンになり得るだろう。
アギーレ監督は11年アジア杯と14年ブラジルW杯の両方を経験した選手も12人選出した。来年1月に35歳となる遠藤を筆頭に、GK川島永嗣(Sリエージュ)、MF長谷部誠(フランクフルト)、今野は30歳オーバー。酷暑が予想されるオーストラリアでコンディション調整の難しさが心配されるが、指揮官は「年齢ではなく質を見ている」とベテラン勢の働きに期待する。確かに、遠藤や長谷部らの豊富な経験はチームが苦しい時の助けになるだろう。その意味で、やはりポイントになるのはいかに良いコンディションを維持できるかだ。
霜田正浩技術委員長も「準備に関して日本代表チームはいろいろな経験を蓄積している」と前置きし、コンディション調整の重要性を口にした。
「ヨーロッパから来る選手のコンディション、オフ明けとなるJリーグの選手のコンディションをどうひとつにまとめるか。そういうことを意識しながら、12月29日からの合宿で選手もスタッフも一丸となって、1月12日の初戦に良いコンディションで臨めるように準備したい」
アギーレ監督にとってアジア杯は日本代表監督就任後、初の公式戦だ。グループリーグで当たるのはすべて中東のチーム(パレスチナ、イラク、ヨルダン)。指揮官にとっては初の対中東となる。中東対策について問われたアギーレ監督は次のように大会に臨む心構えを語った。
「相手が中東かどうかより、自分たちが機能するかどうかが重要だ。代表チームには相手チームを分析するスペシャリストがいる。分析スタッフからデータはしっかり届いているので、どういう相手と当たるかは把握している。もちろん相手のことも心配するが、自分たちのことを考えるのが一番大事だと思う」
アジア杯でアギーレジャパンに期待されるのは優勝だが、来年6月にはロシアW杯のアジア1次予選も始まる。W杯予選を見据える中で、アジアの国々のデータを収集することも重要なミッションだ。アジア杯期間中にチームづくりを推進させ、同時にライバル国のデータも蓄積する。果たして、アギーレジャパンは灼熱のオーストラリアで“二兎”を得ることができるか。
(文・写真/鈴木友多)
【日本代表メンバー23名】
GK
川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
東口順昭(ガンバ大阪)
西川周作(浦和レッズ)
DF
長友佑都(インテル・ミラノ
森重真人(FC東京)
太田宏介(FC東京)
内田篤人(FCシャルケ04)
吉田麻也(サウサンプトン)
塩谷司(サンフレッチェ広島)
酒井高徳(VfBシュツットガルト)
昌子源(鹿島アントラーズ)
MF
遠藤保仁(ガンバ大阪)
今野泰幸(ガンバ大阪)
長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)
香川真司(ボルシア・ドルトムント)
清武弘嗣(ハノーファー96)
柴崎岳(鹿島アントラーズ)
FW
豊田陽平(サガン鳥栖)
岡崎慎司(1.FSVマインツ05)
本田圭佑(ACミラン)
小林悠(川崎フロンターレ)
乾貴士(アイントラハト・フランクフルト)
武藤嘉紀(FC東京)