26日、プロ野球シーズンを締めくくる表彰式典「NPB AWARDS2019」が開催された。会場ではすでに発表されていたベストナイン、各タイトルホルダー、特別賞受賞者へトロフィー授与の他、最優秀選手(MVP)と最優秀新人の発表・表彰が行われた。最優秀選手はセ・リーグが坂本勇人(巨人)、パ・リーグが森友哉(埼玉西武)。最優秀新人はセ・リーグが村上宗隆(東京ヤクルト)、パ・リーグは高橋礼(福岡ソフトバンク)が選ばれた。

 

 2年連続でリーグ優勝を果たした西武の森友哉は、今季135試合に出場し、打率.329で首位打者に輝いた。捕手の首位打者は野村克也、古田敦也、阿部慎之助に続き史上4人目。162安打、23本塁打、105打点とチームの主軸としての役目を果たし、また炭谷銀仁朗が抜けた穴を埋めて正捕手としてもチームを牽引した。森は「このような賞をいただけて非常に光栄に思います。リーグ2連覇を果たしたものの、日本一にはなれなかったので来季は日本一を目指してもっと頑張りたい」と受賞の喜びを語った。

 

 セ・リーグのMVPを受賞した坂本は、原辰徳監督1年目の今季、正遊撃手として143試合に出場し打率.312、173安打、40本塁打、94打点。2番打者として3番・丸佳浩とともにチームを牽引した。坂本は「キャプテンとして初の優勝は今までの優勝よりも格別の思いがあります」とシーズンを振り返った。

 

 セ・リーグ新人王に輝いた村上は「ホームランを重ねていく中で、偉大な先輩方の名前と並べられることが多くなった。これからもそうした偉大な人たちにひとつでも並べるように頑張っていきたい」と語った。パ・リーグ新人王の高橋礼は、「最初は何もできない自分だったけど、監督・コーチ、スタッフの皆さんのおかげで成長できた」と感謝を述べ、思い出の試合として「ポストシーズンになりますが日本シリーズの巨人戦。終盤までノーヒットで抑えられたのが印象に残っている」と語った。来季に向けては「規定投球回数に届いたといってもギリギリで、完投もゼロ。来季は完投を増やし、投球回数も規定にしっかりと乗せられるように開幕から頑張っていきたい」と抱負を述べた。

 

 ベストナインやタイトルなど各受賞者は以下のとおり。

 

◆最優秀選手
セ・リーグ
坂本勇人(巨人)
143試合 打率.312 173安打 40本塁打 94打点

 

パ・リーグ
森友哉(埼玉西武)
135試合 打率.329 162安打 23本塁打 105打点

 

◆最優秀新人
セ・リーグ
村上宗隆(東京ヤクルト)
143試合 打率.231 118安打 36本塁打 96打点 5盗塁

 

パ・リーグ
高橋礼(福岡ソフトバンク)
23試合 12勝6敗 73奪三振 防御率3.34

 

◆公式記録表彰
セ・リーグ

最優秀防御率
大野雄大(中日)2.58 初
最高勝率
山口 俊(巨人).789 初
最多勝利
山口 俊(巨人)15勝 初
最多セーブ
山崎康晃(横浜DeNA)30セーブ 2年連続2度目
最優秀中継ぎ
ジョエリー・ロドリゲス(中日)44HP 初
最多奪三振
山口 俊(巨人)188奪三振 初
首位打者
鈴木誠也(広島).335 初
最多安打
大島洋平(中日)174安打 初
最多本塁打
ネフタリ・ソト(横浜DeNA)43本塁打 2年連続2度目
最多打点
ネフタリ・ソト(横浜DeNA)108打点 初
最高出塁率
鈴木誠也(広島).453 初
最多盗塁
近本光司(阪神)36盗塁 初

 

パ・リーグ
最優秀防御率
山本由伸(オリックス)1.95 初
最高勝率
山岡泰輔(オリックス).765 初
最多勝利
有原航平(日本ハム)15勝 初
最多セーブ
松井裕樹(楽天)38セーブ 初
最優秀中継ぎ
宮西尚生(北海道日本ハム)44HP 2年連続3度目
最多奪三振
千賀滉大(福岡ソフトバンク) 227奪三振 初
首位打者
森 友哉(埼玉西武).329 初
最多安打
秋山翔吾(埼玉西武)179安打 3年連続4度目
最多本塁打
山川穂高(埼玉西武)43本塁打 2年連続2度目
最多打点
中村剛也(埼玉西武)123打点 4年ぶり4度目
最高出塁率
近藤健介(北海道日本ハム).422 初
最多盗塁
金子侑司(埼玉西武)41盗塁 3年ぶり2度目

 

◆ベストナイン
セ・リーグ
投手 山口 俊(巨人) 初
捕手 會澤 翼(広島) 3年連続3度目
一塁手 ダヤン・ビシエド(中日) 2年連続2度目
二塁手 山田哲人(東京ヤクルト) 2年連続5度目
三塁手 高橋周平(中日) 初
遊撃手 坂本勇人(坂本) 2年連続5度目
外野手 鈴木誠也(広島) 4年連続4度目
    丸 佳浩(巨人) 4年連続5度目
    ネフタリ・ソト(横浜DeNA) 2年連続2度目

 

パ・リーグ
投手 千賀滉大(福岡ソフトバンク) 初
捕手 森 友哉(埼玉西武) 2年連続2度目
一塁手 山川穂高(埼玉西武) 2年連続2度目
二塁手 浅村栄斗(東北楽天) 4年連続4度目(一塁手で1度)
三塁手 中村剛也(埼玉西武) 4年ぶり6度目(DHで1度)
遊撃手 源田壮亮(埼玉西武) 2年連続2度目
外野手 秋山翔吾(埼玉西武)3年連続4度目
    吉田正尚(オリックス) 2年連続2度目
    荻野貴司(千葉ロッテ) 初
DH   アルフレド・デスパイネ(福岡ソフトバンク) 2年ぶり2度目