21日、日本サッカー協会(JFA)が臨時評議委員会を開き、委員会後には原博実専務理事が会見を開いた。原専務理事によれば評議委員会でも、18日の理事会同様、大仁会長が八百長疑惑でスペイン検察庁から告発されたハビエル・アギーレ監督に関する騒動について出席者に謝罪したという。また、現在、JFA関係者がスペインに渡り、情報収集を行っていることを明らかにした。そして、29日から始まるアジアカップ直前合宿の前に、アギーレ監督本人が八百長疑惑に関する会見を開く方向で調整していることも明かした。
「(スペインにJFA関係者が)行っているのは事実。ただ、(詳細は)話せない」
 原専務理事がこう述べたように、JFAの独自調査が加速してきている。JFAは16日、アギーレ監督がスペイン検察庁に告発されことを受けて、情報収集を主にした独自の調査を進めることを表明していた。

 18日の理事会後には霜田正浩技術委員長がJクラブの強化担当、海外クラブ所属の代表選手に現状を説明したことも判明。その際のJクラブや選手の反応を問う質問に原専務理事は「そこまでは聞いていない。しっかり、冷静に現状を伝えたという報告だけ受けた」と話すにとどめた。

 また18日の理事会後の会見で、原専務理事はアギーレ監督が公の場で発言するいわば“釈明会見”を開く必要性を語っていた。その会見がアジア杯直前合宿前に行われる可能性がこの日、浮上した。

「(監督本人が説明しないまま)いきなりキャンプということになると、おそらく、その話題ばかりになってしまうだろう。その前に、監督の言うことは決まっているが、(会見を)やったほうがいいとは思っている」

 現在は、アギーレ監督の代理人と会見実施へ向けて擦りあわせをしているところだという。アジア杯直前合宿まであと7日。果たして、渦中の指揮官はどのようなメッセージを発するのか。求められるのは、アギーレ監督の“生の声”だ。

(文・写真/鈴木友多)