21日、バドミントンのBWFスーパーシリーズファイナルズ最終日がUAE・ドバイで行われ、女子ダブルス決勝で世界ランキング2位の高橋礼華&松友美佐紀組(日本ユニシス)が同1位のティアン・チン&ツァオ・ユンレイ組(中国)をストレートで下した。高橋&松友組は日本人として同大会初優勝を果たした。


 日本女子のエースダブルスが、今シーズンを最高のかたちで締めくくった。高橋&松友組がスーパーシリーズファイナルズ日本人初優勝。3度目の出場にして快挙を成し遂げた。

 4連覇を目指した今月の全日本総合で高橋と松友は不覚をとったものの、9月のヨネックスオープンではスーパーシリーズ初制覇を達成した。その後も安定した成績を収め、10月には日本人初の世界ランキング1位も経験。今シーズンのスーパーシリーズの成績上位8位までが出場権を得られる今大会にも堂々の1位として出場権を得た。 

 予選リーグを1位で通過すると、準決勝は1時間半を超える熱戦を制した。迎えた決勝の相手はティアン・チン&ツァオ・ユンレイ組。2012年のロンドン五輪と今年の世界選手権で金メダルを獲得した現在世界ランキング1位のペアだ。これまで個人戦での対戦成績は2勝9敗と大きく負け越している。

 試合は強打で勝るティアン・チン&ツァオ・ユンレイ組のショットをレシーブで凌ぎ、耐えた。第1ゲームは21−17で先取。第2ゲームは序盤に4連続得点でリードを奪ったが、相手の反撃にひっくり返され、追う展開となった。

 10−11でのインターバル明けの場面で、松友の巧みなドロップショットが決まり、同点に追いつくた。そこから5連続得点で一気に突き放した。流れを掴んだ高橋&松友は初優勝へ向け、着々と得点を重ねた。チャンピオンシップポイントを奪ってから、粘られたが最後はティアン・チンのショットがネット弾かれ、ゲームセット。21−14となり、勝利が決定すると高橋と松友は両手でガッツポーズを作った。

 リオデジャネイロ五輪での金メダルを目指す高橋&松友組。高校時代からコンビを組み、日本のトップダブルスまで成長した2人が、世界の頂に辿り着いた。この経験は更なる飛躍へのステップボードになるはずだ。

FORZA SHIKOKU(松友美佐紀) 2013年3月掲載

>>第1回 「才色兼備な“小さな巨人”」
>>第2回 「“ライバル”とのダブルス結成」
>>第3回 「芽吹き始めた五輪への夢」
>>最終回 「変わったもの、変わらないもの」