サッカー・東アジアE-1選手権の日本代表(FIFAランキング28位)対中国代表(同75位)戦が10日、韓国・釜山で行われ、2対1で日本が勝利した。試合は前半29分、MF鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)の代表初ゴールで日本が先制。後半25分には右CKからDF三浦弦太(ガンバ大阪)が頭で合わせ、リードを広げた。日本は無失点で終えたかったが、終了間際に中国のFWドン・シュエシェンにヘディングでゴールネットを揺らされた。
鈴木、三浦が代表初ゴール(釜山)
日本代表 2-1中国代表
【得点】
[日] 鈴木武蔵(29分)、三浦弦太(70分)
[中] ドン・シュエシェン(90分)
3大会ぶりの優勝を目指す日本。東京五輪世代中心のメンバーで中国との初戦に挑んだ。この日、森保一監督は3-4-2-1をテスト。3バックには左からDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)、三浦弦太(ガンバ大阪)、DF畠中槙之輔(横浜F・マリノス)が入った。2シャドーにはMF鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)、MF森島司(サンフレッチェ広島)を並べ、ワントップにはFW上田綺世(鹿島アントラーズ)を起用した。
丁寧にボールをつないできた中国に救われた印象もある。それでも初戦に勝利したことは大きかった。
17分、MF井手口陽介(ガンバ大阪)の左CKから三浦が頭でコースを変え、ファーサイドにつめた畠中が右足でシュートを放つものの左ポストに嫌われた。
29分、日本が先制点を奪う。左サイドで上田がヒールで流すとボールを受けた森島がペナルティーエリア内に侵入。丁寧なラストパスをゴール前に送ると勢いよく走り込んだ鈴木が懸命に左足を伸ばし、ゴールネットを揺らした。
45分、日本はピンチを迎える。日本の右サイドからクロスを上げられると、ニアサイドでドン・シュエシェンに頭で合わせられるがシュートは枠を逸れた。パスをつなげられるより、シンプルにクロスを上げられる方が、ひやりとさせられた。
後半8分、日本は再びピンチを招く。日本のペナルティーエリア左サイドからDFミン・ティアンに右足で強烈なシュートを打たれる。これはバーに助けられた。
34分、J1最終節でゴールを奪ったMF遠藤渓太(横浜F・マリノス)が持ち味を発揮する。得意の左サイドからカットインし、右足インフロントでファーサイドを狙う。これは惜しくも巻ききれずゴール右にそれた。
タイムアップが近づくにつれ、中国はシンプルにサイドからクロスを放り込んできた。終了間際だった。日本の左サイドからクロスを入れられるとドン・シュエシェンに頭で決められた。日本は何とか2対1で逃げ切ったものの、後味の悪い試合となってしまった。
試合終了間際のように高さと強さをいかした攻撃をはじめから展開されていたら、違った結果になっていたかもしれない。日本は中国の戦術変更に救われながら、初戦に勝利した。次節は14日、香港代表(FIFAランキング139位)と対戦する。
(文/大木雄貴)