29日、日本バスケットボール協会(JBA)は都内で臨時評議員会を開き、改革を主導する「JAPAN 2024 TASKFORCE」が進めた新体制の人事案などを承認した。これにより理事に続き、全評議員の辞任が決まった。新体制で会長に就任予定の川淵三郎チェアマンは「新たな体制でスタートできる。ちょっとホッとしている」と明かし、FIBAのインゴ・ヴァイス財務部長は「新しい一歩を踏み出すことができた」と語った。
 改革へと邁進する川淵チェアマン。この日、開催された臨時評議員会は1時間半を超え、活発な議論が交わされたという。オブザーバーとして評議員会に出席したヴァイス財務部長は「有意義なもの。道筋が見えてきた」と語り、「ひとつずつピースが揃い、パズルが完成しつつある。解除に向けて、大きな一歩」と高く評価した。

 会見後、川淵チェアマンとヴァイス財務部長は、NBLのリンク栃木ブレックスvs.千葉ジェッツを視察した。当初、乗車予定だった東北新幹線が、午前中に起きた架線事故により、数時間の運転見合わせとなった。新幹線では間に合わないため、視察を取り止める可能性もあったが、車での移動に切り換え、栃木へと向かった。

 78歳の川淵チェアマン。前日の記者会見でも「僕は真剣。バスケのことばかり常に頭にありました」と語るようにバスケ界を救うために、年齢を感じさせないほど精力的に活動している。まだまだ歩みを止めるつもりはない。改革へ向け、今後も全力疾走する。