このゴールデンウィークはボクシングの世界タイトルマッチも目白押しだ。5月1日には、WBC世界スーパーフェザー級王者の三浦隆司(帝拳)が、挑戦者で元IBFフェザー級王者のビリー・ディブ(オーストラリア)と東京・大田区総合体育館で4度目の防衛戦に臨む。6日には同じく大田区総合体育館でWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(ワタナベ)が同級7位のジョムトーン・チューワッタナ(タイ)と10度目の防衛戦を戦う。またWBA世界ライトフライ級王者の田口良一が元WBA世界ミニマム級王者のクワンタイ・シスモーゼン(タイ)と初防衛戦を行う。
(写真:5月1日の試合に臨む王者の三浦(右から2人目)、村田、八重樫ら)
 内山vs.三浦――日本人同士の王座統一戦実現へ互いに負けられない一戦だ。
 まず、三浦が拳を交えるのは、2階級制覇を目指すディブ。39勝(23KO)3敗1無効試合の戦績を誇る右ボクサーファイターだ。本人も「複数階級チャンピオンになれる自信がある」と意気込みは強い。

 しかし、三浦も王者になってから、ここ2試合は連続KOと強さを増してきた。元世界王者を迎えうつ戦いにも「自分のパンチがどれだけ当たるか」と自らのスタイルを貫く構えだ。ボンバーレフトを爆発させるためにも、右で機先を制したい。

 内山は具志堅用高(13度)、長谷川穂積(10度)に次ぐ、日本人3人目の2ケタ防衛を狙う。相手はムエタイで2階級を制した実績はあるものの、ボクシングではプロでわずか9戦しかしていない。

 前戦は1年ぶりの試合ながら、ブランクを感じさせないKO防衛をみせた。破壊力のある右のみならず、左にも磨きがかかり、王者は円熟期を迎えている。早々にKOダイナマイトが炸裂する可能性は十二分にある。

 田口が初防衛戦で迎えるのは元世界王者だ。49勝(26KO)3敗1分とキャリアは抱負。2年前には井岡一翔にKO負けを喫しているが、決して侮れない。積極的に攻めてベルトを奪った昨年大晦日のように、上下の打ち分けで主導権を握りたい。

 また1日は、WBC世界ミドル級7位の村田諒太(帝拳)が、WBO世界15位のダグラス・ダミアオ・アタイデ(ブラジル)とプロ7戦目に臨む。世界ランカー同士の激突で、世界を見据えた試金石の一戦となる。元2階級制覇王者の八重樫東(大橋)は、昨年12月に3階級制覇に失敗して以来の復帰戦に挑む。