(写真:現在のトレーニング状況なども語ったリーチ 提供:東芝ブレイブルーパス)

 今なお新型コロナウイルスは日本に猛威を振るっている。大会、イベントの延期、中止が相次ぐ中、ジャパンラグビートップリーグ(TL)も3月23日に中止が決定した。東芝ブレイブルーパスに所属するリーチ・マイケルが4月17日、共同ウェブ取材を受け、現状を語った。

 

 1月12日に開幕したTLは2月23日開催された第6節まで消化していた。昨年のラグビーW杯日本大会での盛り上がりもあり、観客動員は過去最多の約49万人を上回るペースだったが、大会中止となり、記録達成は持ち越しとなった。

「日本ラグビーがすごく盛り上がっている中、コロナの影響でラグビーができなくて、選手だけじゃなくてもファンの方々も残念がっていると思います。選手としても東芝でプレーし、今年はすごく調子が良く、ここから優勝に向かって準備できていました。コロナの影響で中止になってすごく残念ですが、命が一番大事。感染拡大しないように正しい判断をしたと思います」

 

 日本国内では新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、外出自粛が呼び掛けられている。東芝も都内の練習場を閉め、各自でトレーニングを行なっている。リーチも近所での縄跳びや、自宅でダンベルを使って鍛えているという。新型コロナウイルスを乗り越えるためには「常に自分の行動を見直すことが必要」と説き、こう続ける。
「1週間、1日をレビューしたり、どこに行ったかそれを考えて行動するのが重要です。慣れて油断した時が一番危ない。毎日毎日行動を見直して、正しい行動をとるのが一番。僕も毎日毎日見直しています。すごく難しいけど、できるだけ家にいて、人がいるようなところに行かない。クラスターをつくらない」
 
 当然、代表活動も見通せない状況が続いている。6月にウェールズ代表、7月にはイングランド代表とのテストマッチが予定されている。W杯2大会連続で、ジャパンのキャプテンを任されたリーチは指揮官とも連絡を取り合っているという。
「こないだジェイミー(・ジョセフHC)とは『元気か?』『調子どう?』と話をしました。(予定されていた)6月のテストマッチや、その後の合宿はどうなるかも。ニュージーランドの状況を話したりはしていました」
 リーダーグループとも連絡を取り合っており、近いうちにウェブミーティングを開催することを明かした。
 
 昨年の流行語にも選ばれたジャパンのスローガン「ONE TEAM」。国内でも、チーム一丸の姿勢が求められている。

「ONE TEAMで大事なことはひとりひとりが責任を持って行動する。トップの人が言ったことをしっかり従う。それをやればひとつのチームになれる。今、安倍(晋三)総理も小池(百合子)都知事も外出禁止を要請した。ひとりひとりがそういう行動をとれば、感染拡大も防げるし、ONE TEAMとして行動できると思います」

 

(文/杉浦泰介)